ビットコイン、価格上昇に有利な状況で16万ドルから20万ドルへ向かう可能性=CryptoQuant
オンチェーンデータ分析企業CryptoQuantは1日、最新の週間レポートを発表。暗号資産(仮想通貨)ビットコイン( BTC )は、価格上昇に有利と思われる状況下で第4四半期(10~12月期)を迎えていると述べた。
現物ビットコインに対する需要は拡大モードを維持しており、クジラ(大口投資家)とETF(上場投資信託)による需要も依然として増加中で、10~12月期には加速する可能性があるとしている。
また、上昇に勢いが付くためには、ビットコインはトレーダーのオンチェーン実現価格(オンチェーンデータに基づいて算出される投資家が保有するコインの平均取得価格)である11万6,000ドルを超える必要があると指摘した。
この閾値を超えた場合、ビットコインは16万ドルから20万ドルの範囲になる可能性があると予想する形だ。なお、現在のビットコイン価格は11万7,900ドルであり、閾値を超えている。
CryptoQuantは、クジラのビットコイン保有量は依然としてトレンドを上回って拡大しており、縮小からは程遠い状況だと指摘。保有量は年間換算ペースで33万1,000 BTC増加しており、2024年同期の25万5,000 BTCペースから増加している。
また、米国で上場しているビットコイン現物ETFは、昨年10~12月期に21万3,000 BTCを購入して、前四半期比71%増加していたと指摘。今年の10~12月期も同様の成長が見込まれるとしている。
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CryptoQuantの「ビットコイン強気スコア指数」は、9月末に40~50で推移していた。これは、ビットコインが7万ドルから10万ドルに上昇する前の2024年9月末に見られた水準と同程度だ。
この水準は、状況が強気になる前の値である。CryptoQuantによると、ビットコイン需要の増加、ステーブルコイン流動性の拡大、トレーダーの未実現利益(含み益)減少によって支えられており、売り圧力の低下を示唆している。
CryptoQuantと同等の予想には、スタンダード・チャータード銀行のデジタル資産調査責任者ジェフ・ケンドリック氏による「ビットコインは2025年末までに20万ドルに達する」とするものがある。
ETFへの資金流入と企業による仮想通貨購入の継続的拡大を要因に挙げていた。これは7月時点の予想であり、中間目標として9月30日までに13万5,000ドル到達としていたが、現時点ではこれを下回っていることになる。
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また、著名アナリストのアーサー・ヘイズ氏は9月、具体的な時期は特定していないものの、今後ビットコインが15万ドル、17万5,000ドル、20万ドルと上昇し続ける可能性があると話していた。
ヘイズ氏は、ドナルド・トランプ米大統領の下で、FRBが大幅な金融緩和を行うことを前提にしている。なお、CMEデータによると、10月のFRB利下げ観測は弱い雇用データを受け99.4%まで上昇した。
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