米共和党議員「政府による強力なビットコイン投資も必要」
The Blockが報じたところによると、米アラスカ州選出のニック・ベギッチ下院議員は10月1日、ワシントンD.C.で開催されたBTCカンファレンスにおいて、米国が国家のバランスシートを多様化すべきだと述べた。同議員は金に重点を置く現状に加えて、ビットコイン( BTC )への強力な投資も必要だと主張した。
ベギッチ議員はワイオミング州選出のシンシア・ルミス上院議員と共に、今年3月に「ビットコイン法案」を提出した。正式名称は「最適化された全国投資による革新・技術・競争力向上法」で、可決されればビットコインを戦略的準備資産として確立する内容だ。法案では5年間で100万BTCを取得する計画が示されており、予算中立的な戦略を用いるとしている。
この法案はトランプ大統領が署名した、恒久的なビットコイン保有を創設する大統領令を基盤としている。大統領令は刑事または民事手続きで米政府に没収された仮想通貨資産の売却を禁止し、別の備蓄として保管することを定めた。法案にはストラテジー共同創設者のマイケル・セイラー氏を含む仮想通貨業界幹部らが支持を表明している。
9月5日には米下院に提出された歳出法案により、財務省に対して戦略的ビットコイン( BTC )準備金に関する詳細報告の提出を義務付けることが明らかになった。財務長官は90日以内に、準備金が連邦政府のバランスシートにどう記載されるかの説明や、デジタル資産の安全な保管計画を報告しなければならない。報告書には保管アーキテクチャ、法的権限、サイバーセキュリティ・プロトコルなどの詳細が含まれる。
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米国政府は現在約20万BTCを保有していると推定されるが、このうち94,643BTCはハッキング被害を受けたビットフィネックス取引所への返還が必要とされる。スコット・ベッセント財務長官は8月、予算中立的な追加ビットコイン取得方法を検討すると表明した。ルミス上院議員は以前から予算中立の方針を支持し、金準備の再評価による準備金構築を提案した経緯がある。
トランプ政権下での仮想通貨政策の転換を背景に、共和党議員を中心とした推進派が法整備を加速させている状況だ。
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