USDHはなぜハイパーリキッドを強化するのか?仕組み・収益、HYPEへの影響までわかりやすく解説
暗号資産(仮想通貨)の世界では、安心して取引や資産を扱うためにステーブルコインが欠かせません。これまではテザー(USDT)やUSDCといった特定のステーブルコインが主流でしたが、近年はプロジェクトが独自にステーブルコインを発行する動きが広がっています。
分散型デリバティブ取引所 Hyperliquid(ハイパーリキッド) もその一つで、2025年9月に導入した「USDH」は、HYPEトークンやエコシステムの成長を支える重要な役割を担います。
本記事では、USDHの仕組みや収益モデル、HYPEへの影響、さらに知っておきたいリスクについてわかりやすく解説します。
USDHは「1USDH=1米ドル」に連動するステーブルコインです。USDHはHyperliquidに直接発行され、ブリッジ不要の安全性、安定した準備資産、そして利回りを活用したエコシステム循環を特徴としています。
準備金は、発行体となるBridgeが管理し、オフチェーン部分は BlackRock に委託、オンチェーン部分は Superstate を活用。これにより、米国債などの安全資産とトークン化証券を組み合わせた二層構造で担保を確保しています。
USDHは、成長投資によって供給と利用を拡大し、その結果としてAssistance Fundへの拠出額も増やしていく「内部循環」型の仕組みを採用しています。今後は段階的な発行上限の引き上げや手数料優遇策も計画されています。
収益の活用方針は以下の通りです。
この仕組みにより「利用 → 収益 → 還元 → 成長」という循環が生まれ、USDHは単なるドル連動トークンにとどまらず、Hyperliquidの内部経済を回すエンジンとして機能します。
USDHは、Hyperliquid取引所内で取得することが可能です。Hyperliquidの使い方は、「 ハイパーリキッド(HYPE)の使い方・エアドロップ戦略を徹底解説 」をご覧ください。
USDHは発行元のNative Marketsに運営が集中しているため、透明性や信頼性に問題があれば影響を受けやすいほか、換金需要が高まったり市場が不安定になると、準備金が不足して1USD=1USDHの安定性が崩れる可能性があります。
また、ステーブルコインは規制強化の対象になりやすく、法改正によって事業や収益モデルに影響が及ぶリスクや、USDCやUSDTといった大手ステーブルコインが強いため採用や信頼性で劣るリスクも存在します。
USDHは、ハイパーリキッドが独自に導入したネイティブステーブルコインで、HYPEトークンやエコシステムの成長を支える仕組みを備えています。準備金運用から得られる収益をHYPEの買い戻しとエコシステム拡大に活用することで、内部経済を循環させ、長期的な発展を目指しています。
一方で、発行者依存やペッグ維持、規制、競合といったリスクも存在するため、投資や利用を検討する際には慎重な判断が求められます。USDHの動向は、今後のハイパーリキッドの成長やHYPEの価値に直結する重要なポイントになるでしょう。
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