原油価格の急騰を受けたアジア株の急落を背景に、国内大手仮想通貨取引所bitFlyerの取引高が急増し、世界最大規模の取引所の伸び率を大きく上回ったことが9日に分かった。
CoinGeckoのデータによると、3月9日の24時間取引高はbitFlyerが前日比約200%(3倍)増を記録。これに対し、コインベースは112%増、バイナンスは75%増にとどまった。韓国勢はアップビットが27%増、ビットサムが49%増と相対的に落ち着いた推移だった。
取引急増の背景にあるのは、アジア全域での株式市場の急落だ。ホルムズ海峡での紛争に起因する原油価格の急騰を受け、日本の日経平均株価は6〜9日にかけて約6.5%下落。韓国のKOSPIは約8%急落してサーキットブレーカーが発動し、台湾の加権指数も約4.9%値を下げた。いずれもコロナ禍以降では最大規模の下落幅となった。
円安の影響も一因だとみられる。9日午前の東京外国為替市場では、有事のドル買いと原油急伸を背景に円相場が大幅下落し、円安・ドル高となっていた。円安で円の価値が目減りする中、資産防衛として仮想通貨に資金が向かいやすくなる。
日本・韓国・台湾はいずれも原油の輸入依存度が高く、ホルムズ海峡経由の供給に大きく依存している。各国市場がパンデミック以来の急落に見舞われる中、日本の投資家は株式から仮想通貨へのポジション転換を積極的に進めたとみられる。
国内BTC取引量9年連続No.1 *
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記事執筆時点でもbitFlyerの24時間取引高は約6,265万ドルと72.7%増の水準を維持しており、上昇傾向が続いている。ビットコインは4.3%高の6万9,160ドル、イーサリアムは3.3%高の2,015ドル、XRPは1.6%高の1.37ドルで推移している。
トランプ大統領が米国時間9日に「戦争はほぼ終了した」と述べたことで中東情勢の早期収束への期待が広がり、10日の東京株式市場では日経平均株価が急反発。午前の取引で前日比一時1,900円超高の5万4600円台をつけた。
ただ、イラン情勢の不透明感は依然として残っており、市場の動向を引き続き見極める必要がある。
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