米商品先物取引委員会(CFTC)のキャロライン・ファム代理委員長は25日、新たに設置された「CEOイノベーション評議会」への候補者推薦と、優先すべきトピックの提案を一般に呼びかけた。
ファム氏は、CFTCは、暗号資産(仮想通貨)・予測市場など拡大した市場と商品(コモディティ)に関する使命を遂行する準備ができているとして、次のようにコメントしている。
候補者の推薦は12月8日まで受け付けている。
CEOイノベーション評議会は、米国市場のニーズに沿った規制を策定するために、業界幹部から意見を求める組織になると見られる。規制当局と市場参加者の協力を促進する見込みだ。
米国では、仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の審議が進められている。この法案は、CFTCと米証券取引委員会(SEC)の管轄を明確にする内容を盛り込んでいる。
この法案が両院で可決される時期はまだ不透明だが、成立すれば、CFTCは仮想通貨の先物に加えて、新たに現物市場も監督するようになる見込みだ。
一方でファム氏は9月、大型Web3カンファレンス「WebX」に出演した際、最初から新たな規則を作り上げるとなると施行が何年も先になる可能性があると指摘。現行の枠組みや権限でも、解釈により新たな対処が可能になると話していた。
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こうした背景の下、CFTCは仮想通貨の規則明確化に焦点を当てた「クリプト・スプリント」も立ち上げている。
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ドナルド・トランプ米大統領は、仮想通貨を支持するマイケル・セリグ氏を次期CFTC委員長に指名した。米国上院農業委員会は20日、12対11の投票で、セリグ氏をCFTC委員長にする案を可決している。次は上院本会議での投票となる。
セリグ氏は農業委員会で、仮想通貨の明確なルールの必要性について次のように話した。
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