活況を呈すアルトコイン市場が上昇一服、過熱感から一時調整局面に
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン( BTC )は前日比-0.23%の1BTC=118,972ドルに。
イーサリアム(ETH)やエックスアールピー(XRP)が一時大幅反落した。アルトシーズン指数が急上昇するなど過熱感が台頭しており、調整を余儀なくされた。
現時点では、強気トレンドの調整の範疇と見る向きが強い。
米証券取引委員会(SEC)は22日、Bitwiseの10 Crypto Index FundのETF転換承認を発表してから数時間後に、この決定を突然停止した。
この異例の措置は、仮想通貨市場における規制環境の不確実性を改めて浮き彫りにした。
SECの取引・市場部門は当初、同ファンドの加速承認を決定したが、同日中にSEC副事務局長シェリー・ヘイウッド氏が「委員会が別途指示するまで承認を保留する」として無期限の停止措置を発表した。具体的な停止理由は明らかにされていない。
対象となったBitwise 10 Crypto Index Fundは運用資産16.8億ドル規模のファンドであり、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)が資産の90%以上を占め、残りの約10%がソラナ(SOL)、エックスアールピー(XRP)、エイダ(ADA)など8つの主要アルトコインで構成される米国初の多資産型仮想通貨現物ETFとなる予定だった。
ETFアナリストのジェイムズ・セイファート氏は、この停止措置について、SEC内部での意見対立を示唆した。また、NovaDius Wealth Management社長ネイト・ジェラシ氏は「この状況は不可解だ」と言及し、7月初旬に同様の停止措置を受けたグレイスケール・デジタル・ラージキャップETFとの類似性を指摘している。
業界関係者は、XRPなど法的争議が進行中の資産を含むファンドに対する規制上の懸念や、SECが仮想通貨ETF上場基準の統一的な策定を進めている可能性を停止の要因として挙げている。
一部のアナリストは、SECが2025年後半に予定される包括的な上場基準の導入まで時間稼ぎをしているとの見方を示した。
いずれにせよ、仮想通貨業界で規制の明確化と投資家保護のバランスを求める声が高まる中、Bitwiseの最終判断期限は7月31日に設定されており、この決定は今後の多資産型仮想通貨ETFの承認プロセスに大きな影響を与えることが予想される。
BitMEXの共同設立者アーサー・ヘイズ氏は、最新のブログ記事「Time Signature」でビットコインとイーサリアムに関する強気予想を発表した。
関連: アーサー・ヘイズの年末予測:イーサリアム1万ドル、ビットコイン25万ドル
同氏は、過去数年間にわたって期待外れの値動きに終始したイーサリアムについて最も嫌われていた大型の暗号資産だと指摘するも、現在は欧米の機関投資家の間で投資対象として見直されるなど、市場感情は大きく変化しつつあると分析。
自身の投資会社メイルストロームを通じて、イーサリアムのみならず、関連するDeFiプロトコルやERC-20トークンにも大規模な投資を行っていることを明かした。これは、イーサリアムのより広範なエコシステム全体に対する強い確信を示している。
実際に市場データもこの見方を裏付けている。過去1週間で米国のイーサリアムETFへの資金流入が急増し、先週水曜日には単日で7億2600万ドルの流入を記録した。これはイーサリアムETFの運用開始以来最高額となった。
週全体でも21億ドルを超える資金が流入し、過去最高を更新するなど、機関投資家の関心の高まりを裏付ける結果となっている。
CryptoQuantのレポートによると、直近の市場動向は、投資家がビットコインからイーサリアムやアルトコインへのエクスポージャー拡大に焦点を移しつつある可能性を示唆している。
24年6月以来初めて、イーサリアム現物市場の週間取引量がビットコインを上回り、ETHは257億ドル、ビットコインは244億ドルに達した。ビットコイン建てのETH/BTC比率は0.018から0.031まで上昇している。
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