コインベースの機関投資家戦略責任者ジョン・ダゴスティーノ氏は8日、CNBCの「スクウォーク・ボックス」に出演し、ビットコインの直近下落局面においても機関投資家の投資意欲は衰えていないとの見方を示した。
ダゴスティーノ氏は「ファミリーオフィスや政府系ファンドは割安な水準で購入できることを喜んでいる。12万5,000ドルの水準でも好んでいたが、6万5,000ドルではさらに積極的だ」と述べた。ビットコインは先週土曜日に一時5万9,200ドルまで下落し、2024年10月以来の安値を記録していた。
同氏はビットコイン現物ETFの動向にも触れ、「価格はピークから約50%下落したが、個人投資家の現物ETF残高の減少は約15%にとどまっている。現在も約1,000億ドルの現物ETFエクスポージャーが維持されている」と指摘した。
ビットコインは昨年10月に記録した1BTCあたり12万6,000ドル超の高値から大幅に下落している。
ビットコイントレジャリー企業最大手のストラテジーは8日夜、6月1日から7日にかけて1,550BTCのビットコインを約1億ドル(1BTCあたり65,332ドル)で取得したと発表した。調達資金は、MSTRクラスA普通株式1,409,600株の売却による1億8,100万ドルを充当した。
ストラテジーは5月末に32BTCのビットコインを売却し約250万ドルを調達していた。同社がビットコインを売却するのは2022年12月以来で、市場は売りの発表を受け同社の方針転換を懸念しパニック売りを引き起こした。
一方で、大手DeFiプロトコル・アーベのルイージ・ドノリオ・デメオ氏は、マイケル・セイラー共同創業者が7日にX上で買い増し示唆のチャートを投稿したことを受け、5月末の32BTC売却は「指数組み入れの要件を満たすための心理作戦だった可能性がある」と指摘した。ストラテジーは時価総額や流動性などの条件を満たしているにもかかわらず、S&P500指数への組み入れを見送られてきた経緯がある。
また、ダゴスティーノ氏はワシントンでの立法動向も機関投資家の関心を支える要因として挙げた。コインベースを含む200社超のデジタル資産企業・団体が同日、米上院指導部に対し仮想通貨市場構造法案の本会議採決を求める書簡を送付した。
ダゴスティーノ氏はレバレッジを活用した機関投資家の強制清算リスクについても「レバレッジを積みすぎている大口機関投資家は見当たらない。大口保有者は市場に追加資本を投入する十分な能力を持っている」と述べた。