オンチェーン分析プラットフォームCryptoQuantのアナリスト、Darkfost氏は7日、今回の調整局面における累計実現損失が2025年10月の高値起点から約1,740億ドルに達したとXで報告した。前回2022〜2023年の調整局面で記録した2,110億ドルにはなお届いておらず、完全な投資家の降参(キャピチュレーション)には至っていないとの見方を示している。
実現損失とは、保有者が取得コストを下回る価格でビットコインをオンチェーン移動させた際に確定する損失を指す。市場における売り圧力の強度や投資家心理の悪化度合いを測る指標として広く参照される。
Darkfost氏は、実現損失はドル建てで算出されるため、時価総額の拡大とともに各サイクルの損失規模が増大する傾向があると説明する。2014年の調整局面では当時の時価総額60〜80億ドルに対し損失は約24億ドルにとどまったが、2019年には600億ドルに達した。
今回の累計1,740億ドルは市場規模の拡大を考慮すると相対的に低水準にあり、同氏はこの乖離を「市場がさらに下押しする余地がある」根拠の一つとして挙げている。
一方で同氏は、調整局面があと数カ月続いた場合には前回の2,110億ドルを上回る可能性があるとしつつ、現時点ではその水準に達していないとも明記した。いずれの解釈も主観的な判断を伴うとして、断定的な見通しは避けている。
今回の分析は、市場底打ちの判断にはなお時間を要するとの見方と一致する。別のCryptoQuantアナリストも小売投資家の投資継続意欲が依然として高い水準にある点を指摘しており、真の意味でのキャピチュレーションが確認されていないと述べている。
実現損失が前回調整局面の最大値を突破するかどうかが、今後の相場判断における一つの注目指標となりそうだ。