米投資銀行バーンスタインは13日、ビットコインが過去最高値から約50%下落した現象(126,080ドルから62,822ドルへ)について分析レポートを発表した。複数の海外メディアがその内容を報じた。
バーンスタインは、市場がこの下落を通じて量子コンピュータに関する複数のリスク要因を既に価格に反映させたと主張している。
同社は、量子脅威という課題に対してビットコイン業界が防御手段を強化していることに着目している。ゼロ知識プライバシーと量子耐性暗号の技術的進展が、AI及び量子加速の脅威を相殺する形で機能しリスクを軽減させていると分析。
また、ビットコイン・コア開発者がポスト量子化パスを決定するために「適切な時間」を有していると確信を示している。
グーグル研究チームが3月31日に発表したペーパーが業界の危機感を高めた。同ペーパーは、ブロックチェーン全域の楕円曲線暗号破却に必要な物理量子ビット数が予想より大幅に削減されたことを示唆し、業界内でポスト量子化アップグレード必要性の議論を再燃させた。
この環境下でバーンスタインなどが「対応可能」との見解を示したことは、市場心理に重要な影響を与えている。
バーンスタインは、ETF発行企業や大規模な企業トレジャリー保有者など、資本力を持つ機関投資家が、ポスト量子化への移行合意形成において建設的な役割を担う可能性が高いと指摘。数十億ドル規模の資産を保有する機関(ブラックロック等)が参画することで、業界全体としての対応加速が期待されている。
同社は、最近提案されたBIP-360について言及し、タプルート・キーパス脆弱性の軽減に向けた具体的な技術手段が既に検討段階にあることを強調している。1.5兆ドル規模の資産に対する慎重な対応こそが、ビットコイン・コア開発者が遅い合意形成プロセスを選択した正当な理由だと評価している。
今後の注視点は、機関投資家の実際の資本配分動向、BIP-360など具体的な技術提案の採択時期、及び非アクティブアドレス層に残存する潜在的な脆弱性への中期的対応戦略の具体化である。グーグルを含む主要プレイヤーが示す量子対策の移行タイムラインと、ビットコイン業界の実際の対応ペースの乖離がどの程度になるかも重要な観察ポイントとなる。


