ブルームバーグが29日に報じたところによると、米国の予測市場(賭けサイト)のカルシ(Kalshi)が無免許でスポーツ賭博を運営し、マーケットメイキング手法について顧客を誤解させたとして、ニューヨークで集団訴訟を起こされた。7人のアプリ利用者が原告となっている。
訴状によると、カルシは「合法的なスポーツ賭博」を提供すると宣伝しているが、いかなる州のゲーミングライセンスも保有していない。また、関連会社のカルシ・トレーディングがマーケットメーカーとして顧客に不利なオッズ設定に関与していると主張している。
予測市場は近年、選挙結果、スポーツ、経済指標などの実世界のイベントに対する取引需要が急増しており、個人投資家だけでなくウォール街からの関心も高まっている。
原告側は「消費者がカルシで賭けを行う際、注文板の反対側には洗練されたマーケットメーカーが提供する資金が存在する」と指摘した。マーケットメーカーにより、消費者が「胴元に対して」違法で規制されていない賭けを行うことが可能になっているとしている。
カルシは既に州のギャンブル規制当局やネイティブアメリカン部族グループから違法なスポーツ賭博を提供しているとして訴訟を起こされている。同社は自らをデリバティブ市場と位置づけ、商品先物取引委員会による連邦規制のみに従うとの立場を取っている。
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カルシ共同創設者のルアナ・ロペス・ララ氏は29日、ソーシャルメディアで訴訟の主張は誤りだと反論した。「あらゆる金融取引所と同様に、互いに公開競争するマーケットメーカーが流動性を支援している」と述べ、関連トレーディングデスクとの協力は予測市場で一般的かつ規制された慣行だと強調した。
ネバダ州の連邦判事は最近、カルシが州の規制対象であるとの判断を下した。判事は「スポーツイベントの結果に基づくイベント契約はスワップではなく、商品先物取引委員会の専属管轄には該当しない」と指摘し、カルシが州規制を回避しようとしていると述べた。同社は命令の執行停止を求める緊急申し立てを行った。
なお、カルシは先週、評価額110億ドルで10億ドルの資金調達を実施したとテッククランチが報じた。2カ月前に評価額50億ドルで3億ドルを調達したばかりで、短期間で評価額が2倍超となった。
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