米メディアのLocal News Mattersが3月31日に報道したところによると、米司法省(DOJ)カリフォルニア州北部地区検察局は同日、仮想通貨マーケットメイキング企業4社の幹部・従業員計10人を相場操縦および電信詐欺の共謀罪で起訴したと発表した。
対象企業はゴットビット(Gotbit)、ボーテックス(Vortex)、アンティア(Antier)、コントラリアン(Contrarian)の4社で、米連邦捜査局(FBI)と米内国歳入庁刑事捜査部(IRS-CI)が共同で進めたおとり捜査によって実態が明らかになった。
起訴状によると、被告らはウォッシュトレーディング(仮装売買)と呼ばれる手法を使い、同一の当事者が買い手と売り手の両方を担う取引を繰り返すことで、トークンの出来高と価格を人為的に押し上げたとされる。
その後、価格が高騰した段階で自らの保有分を売却し、実態を知らない一般投資家に損失を負わせた疑いが持たれている。捜索の結果、これまでに100万ドル超の仮想通貨が押収されており、米国内外の投資家が被害を受けたと当局は述べている。
今回の展開で注目されるのは、シンガポールで逮捕された3人が米国に身柄を引き渡され、オークランド連邦裁判所に初出廷したことだ。引き渡されたのはボーテックスCEOのグレブ・ゴーラ(Gleb Gora)、コントラリアンCEOのマヌ・シン(Manu Singh)、同社ビジネス開発担当のバス・シャルマ(Vasu Sharma)の3人。
一方、ゴットビット関係者のアントワーヌ・ツァオ(Antoine Tsao)とネマニャ・ポポフ(Nemanja Popov)の2人は、すでに電信詐欺共謀罪で有罪を認め量刑が確定している。被告らは全員が米国外の国籍保持者で、台湾、ロシア、セルビア、インド出身とされる。
FBIはこの捜査において、独自に仮想通貨トークンを作成してスキームの実態解明に活用した。起訴状では、被告らが複数のアカウントを使ってブロックチェーン上での検出を回避しながら仮装売買を実行し、CoinMarketCapなどの価格情報サイトや主要取引所への上場を取り付けるために活用したとも指摘されている。
有罪となった場合、各被告は最大20年の禁錮刑および1件あたり最大25万ドルの罰金に処される可能性がある。
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