米下院司法委員会のランキングメンバーである民主党のジェイミー・ラスキン氏は25日、ドナルド・トランプ大統領とその家族が暗号資産(仮想通貨)を利用して不正に利益を得ていることを示すレポートをリリースしたと発表した。
レポートには、トランプ氏が大統領の立場を利用することで自身と家族がどのように利益を得ているのかなどを記載。そして、大統領職の責任や健全性を取り戻すために、議会による改革を早急に行う必要があると主張している。
今回のレポートの名称は「トランプ、仮想通貨、新時代の汚職」。トランプ氏のNFT画像や各仮想通貨企業の寄付金額などのデータも添付しながら、26ページにわたって問題点を指摘している。
発表では、今回のレポートはトランプ氏がどのように大統領の立場を利用して自身と家族を富ませ、116億ドル(約1.8兆円)相当の仮想通貨を保有したり、2025年の上半期だけで仮想通貨の売却で8億ドル(約1,249億円)を得たりできたのかを報告していると説明した。
また、その背景として、米国外の人物や企業がトランプ一家の仮想通貨プロジェクトに資金を提供したり、巨額な寄付をしたりして、トランプ氏や政権に接近する機会や恩恵を買ったと主張している。
そして、その見返りに規制緩和、政策上の優遇、仮想通貨業界の重要プレイヤーに対する連邦捜査の終了などの恩恵を受けたと指摘した。
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今回の発表では、トランプ氏やその家族の取り組みについて、重要な問題の例を挙げている。
その1つが、トランプ一家の仮想通貨事業「ワールド・リバティ・フィナンシャル」やミームコイン「TRUMP」の販売などで利益を得たことだ。
また、トランプ一家の仮想通貨事業が、政権に取り入ろうとする外国籍の人物や国家と関連する組織から多額の投資をしてもらったことも指摘。これは、憲法上、倫理上、国家安全保障上の観点から重大な懸念を招いていると主張した。
他にも、トランプ氏関連の事業に経済的な支援を行った人物に恩赦を与えたことも問題視している。
ラスキン氏は「トランプ氏は大統領執務室を最も腐敗した仮想通貨スタートアップに変えた」と主張。そして「米国は、今回のような大規模な汚職がホワイトハウス内で行われているのを見たことがない」と指摘した。
その上で「議会は、この危険な不正を明らかにし、法の支配を破壊する不当利得者や犯罪者への対策を講じるべきだ」と述べている。
トランプ氏やその家族の仮想通貨に関する取り組みについてはこれまでも批判や懸念の声が上がっている。例えば今月には、米民主党議員が、スコット・ベッセント財務長官とパメラ・ボンディ司法長官に書簡を送り、ワールド・リバティ・フィナンシャルに対する調査を要請した。
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