ルミス米上院議員、仮想通貨アプリを後押しするオープンバンキング規則設立求める
米国のシンシア・ルミス上院議員(共和党)は21日、消費者金融保護局(CFPB)に宛てて書簡を提出。オープンバンキング規則が設立されることを求めた。
この規則は、消費者がAPIを介してサードパーティのアプリと金融データを共有することを可能にするものだ。APIは、銀行口座と暗号資産(仮想通貨)取引所を接続するための重要なインフラになることが期待されている。
例えば、仮想通貨取引所やウォレットなどのアプリ上で銀行口座から即座に入金することを可能にする。
オープンバンキング規則は2024年10月22日に内容が最終決定されていたものの、銀行業界団体がその当日に訴訟を起こしていた。連邦裁判所は7月に訴訟を一時停止し、消費者金融保護局に再考の猶予を与えている。
ルミス氏は、トランプ大統領は第一期目より、消費者が適切なセキュリティと情報開示の下で銀行データを共有しやすくするルール策定を進めていたと指摘。次のように続けた。
ルミス氏は、大手銀行は政治的な理由でこうしたアクセスを制限する姿勢を示していると指摘。特に、JPモルガンのジェイミー・ダイモン氏など多くの大手銀行のCEOが、デジタル資産への反対を表明しているとも述べた。
また、デジタル資産反対派に、自分たちに有利なようにルールを書き換え、イノベーションを阻害する権限を与えることはできないとも訴えている。高いハードルにより起業家が海外に流出し、金融テクノロジーにおけるアメリカのリーダーシップが弱まるとも意見した。
JPモルガンのダイモンCEOは、ビットコインなど仮想通貨に対する懐疑的な姿勢で知られている。一方で7月にはステーブルコインの魅力を理解できないとしながらも事業参入は避けられないと発言した。
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米国のブロックチェーン協会やフィンテック評議会、コンビニエンスストア協会、小売業協会なども21日、消費者金融保護局に書簡を提出し、オープンバンキング規則の速やかな策定を求めている。
オープンバンキングは、今日のデジタル金融システムにおけるイノベーション、競争、消費者の選択肢の基盤だと見解を示す形だ。デジタル決済アプリ、投資プラットフォーム、仮想通貨ウォレット、AI(人工知能)金融アシスタントなどに活用できるとも続けた。
また、米国の大手銀行は、市場における自らの地位を守るため、オープンバンキングを後退させ、競争を抑制しようとしているとも述べた。ある大手銀行は消費者データへのアクセスに高額な手数料を課し始めていると指摘している。
こうした手数料や、競争の抑制を防ぐためにオープンバンキング規則を必要としている格好だ。
同時に、消費者のプライバシーを守るために情報共有に適切なガードレールを設ける必要性も唱えた。どのようなデータが誰と共有され、どのような目的で共有されるのかを明確に開示することを義務付ける必要があるとしている。
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