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ビットコイン現物売り優勢で膠着、ゴールド・株高の中で独自の値動きに|仮想NISHI

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*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI( @Nishi8maru )氏が、CoinPostに寄稿した記事です。

仮想通貨ビットコイン( BTC )は横ばいの推移を続けている。日経平均株価が5万円に迫り、金(ゴールド)も最高値圏にあるなかで、ビットコインのみが低調な動きを示している。11日にBinanceおよびHyperliquidで発生した「流動性ショック」の影響が依然として尾を引いていると考えられる。

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オーダーブックを確認すると、ASK(売り)側に厚い板が形成されている一方で、10万ドル付近にも厚いBID(買い)板が存在している。現状、上下いずれの方向にも価格が大きく動く可能性を内包しているといえる。11日の急落直前には大口のショートポジションが新規に建てられており、市場参加者の間では依然として大口による仕掛けへの警戒感が根強い状況にある。

成行注文の状況をみると、全体として売り注文が優勢である。特に現物市場での売り圧力が顕著であり(下画像赤枠)、これが直近の下落の主因となっている。

主要アセットとの過去2か月間の相関係数をみると、S&P500との相関は+0.14、金は−0.12、原油は−0.01となっており、ビットコインは他のリスク資産やコモディティと独立した値動きを示している。また、米国債利回りが低下していることにより、ステーブルコイン発行の利回り妙味が減少しており、これがビットコインの停滞要因の一つとなっている可能性がある。

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ゴールドや株式市場が史上最高値圏に位置する中で、ビットコインはその上昇波に乗り切れていない。11日の流動性ショックによって生じた市場への不信感が払拭されておらず、横ばいの推移が続いている。ただし、オーダーブック上の板の厚みは増しており、いずれかの方向に価格が傾いた場合、ボラティリティが急拡大する可能性が高い。

投資の世界には「板は厚いほうに流れる」という格言がある。現状、現値より高い価格帯および10万ドル付近に厚い板が確認されていることから、短期的にはこれら両方を試す展開も十分に想定される。市場は静けさの中に緊張感を孕んでいる状況にある。

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