プライバシー銘柄「Zcash」、一週間で約2倍急騰 その背景は
仮想通貨Zcash(ZEC)が1日、著名な業界関係者らがその安全性を強調したことを受けて急騰し、3年ぶりの高値を記録した。コインゲッコーのデータによると、Zcashの価格は120ドルを超え、24時間で52.5%上昇した。過去一年間では、334.7%(4倍以上)高騰しビットコインなどの主要銘柄パフォーマンスを大きく上回っているが、2018年に記録した過去最高値3,191.93ドルからは依然として96.4%下落している。
Zcash(ジーキャッシュ)はゼロ知識証明(ZK)という暗号技術を用いて取引情報を暗号化し、ユーザーが非公開で送受金できるプライバシー通貨だ。
仮想通貨市場の有識者らはXで、Zcashがビットコイン( BTC )の透明性に伴うリスクに対する保険として機能するため反発していると指摘。一部の有識者は、悪意ある行為者や政府がビットコインの透明性を利用してユーザーを監視するリスクについて言及し、Zcashがより安全な代替手段として機能する可能性があると評価している。
起業家でエンジェルリスト創設者のナヴァル・ラヴィカント氏は「ビットコインが法定通貨に対する保険なら、Zcashはビットコインに対する保険だ」と述べた。
元コインベースエンジニアでソラナ基盤プロジェクト「ヘリウス」のマート・ムムタズCEOは、「中央銀行デジタル通貨(CBDC)と中央集権的なコインが加速する中、Zcashが人気を集めている」と付け加えた。
ムムタズ氏は昨日、「仮想通貨が成功してもプライバシーが失われる世界は悪夢のようなディストピアだ。プライベートマネーは機能しなければならない」と強調。同氏はZcashが時価総額50億ドルのモネロと比較して7億ドル未満だった点を指摘し、より強力なプライバシー設計を持つZcashが著しく過小評価されていたとコメントした。
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