米SEC、株式トークン化規制実現で協議中 証券取引所グループから懸念の中=報道
米証券取引委員会(SEC)は、企業の株式をデジタルトークンとして扱い、ブロックチェーン上で株式を暗号資産(仮想通貨)のように取引できるようにする計画を策定している。The Informationが報じた。
SECはすでに市場参加者と、こうしたトークン化証券を可能にする規制変更について協議を行っていると伝えられているところだ。
背景としては、ナスダックが9月8日、SECにトークン化証券取引の提供承認を申請したことがある。承認されれば、米国の主要証券取引所で初めてトークン化証券の取引が可能になる。
この申請に関するSECのパブリックコメント期間は10月14日までとなっているところだ。
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トークン化株式は、個人投資家がトークン化されたオンチェーン資産を通じて、テスラやNVIDIAなどの株式に直接アクセスすることを可能にする。伝統型市場の時間に関係なく、24時間365日いつでも資産を移動することも可能だ。
展開時期や規模は不明だが、SECは証券のオンチェーン化を優先事項にしていると伝えられる。
一方で、株式トークン化に対する米ウォール街からの抵抗は強まっているところだ。
ロイター通信によると、証券取引所のグループである世界取引所連合(WFE)は8月、米SECと欧州証券市場監督局(ESMA)、国際的な証券監督機関IOSCOに対して「トークン化された株式」への監督強化を求める書簡を送付した。
世界取引所連合は、これらのトークンが株式と同等の権利や取引保護措置を提供しないが株式のように見せかけているとの懸念を示し、書簡で次のように述べていた。
仮想通貨支持派として知られるSECのヘスター・パース委員は、従来型資産のトークン化を目指す企業と協力する用意があるとしている。また「トークン化された証券は依然として証券」であり、証券規制を遵守する必要があるとも述べた。
ナスダックもSECへの申請書で、トークン化された株式は、その裏付けとなる証券と同様の権利と保護を受けるべきとしている。トークン化された資産について決済会社と決済を担うデポジトリー・トラスト・カンパニー(DTC)が、従来の株式と同様に注文を処理できるようにすることも提案した。
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