ビットコイン需要3分の2減少、利確フェーズ継続=クリプトクアント週次分析
クリプトクアントが8月20日発表した週次分析レポートによると、ビットコイン( BTC )需要が7月ピークから大幅に減速している。見かけ需要は7月の17万4,000BTCから現在5万9,000BTCへと3分の2減少し、機関投資家の購入意欲も著しく低下した。
米国ビットコインETFの30日間純購入額は1万1,000BTCと4月25日以来の最低水準を記録。ストラテジーの蓄積も2024年11月の17万1,000BTC増加から直近30日間で2万7,000BTCへ急落し、全体的な需要鈍化が鮮明となっている。
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ビットコイン価格が先日12万ドル超に到達したことで、クリプトクアントのブルスコア指数は「エクストラブリッシュ」から「ブリッシュクールダウン」フェーズへ移行した。市場は依然として建設的だが、強い上昇モメンタムが薄れ価格の横ばいへと転じた。
また、7月4日以降、ビットコイン保有者は740億ドルの純利益を確定している。同日の実現利益は90億ドルと2025年最大の日次利益を記録し、利確フェーズの開始点となった。
さらに、8月16日には新規クジラ投資家が20億ドルの利益確定を実行した。この動きは大口投資家による継続的な利確姿勢を裏付け、価格下落圧力の一因となっている。
クリプトクアントによると、現在の利確フェーズにおいて、ビットコイン価格は11万ドル付近でサポートを見つける可能性が高い。この水準はトレーダーオンチェーン実現価格に相当し、強気市場での価格下支え機能を果たす。
実現価格(Realized price)とは、市場参加者がビットコインを購入した際のオンチェーン平均取得価格であり、ビットコイン保有者が実際に支払った価格(取得コスト)の平均を表す。現在の市場価格(Market Price)と比較することで、市場参加者全体が利益(Market Price > Realized Price)または損失(Market Price < Realized Price)の状態にあるかを判断できる。また、歴史的に、市場価格が実現価格を下回る時期は市場の底を示すことが多く、逆に大きく上回る場合は過熱が示唆される。
11万ドル水準ではトレーダーの未実現利益マージンがゼロとなり、市場参加者からの大量売却インセンティブが削減されるが、需要回復シグナルが現れない限り、短期的な上昇モメンタムは限定的な状況が続く見通しだという。
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クリプトクアント登録アナリストのダークフォストは21日、バイナンスのテイカー買売比率が逆張り買いシグナルを点灯したと分析した。月間平均で0.95まで低下し、現サイクル開始以来最低水準を記録している。
テイカー買売比率の大幅低下局面では過去に魅力的な逆張り買い機会が創出されており、市場の逆張り特性が注目される。
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