「最も理解されていない企業」、米バーンスタインがコインベース株価目標を大幅引き上げ
米投資銀行バーンスタインのアナリストらが25日、コインベース(COIN)株の目標価格を従来の310ドルから510ドルに大幅引き上げたと発表した。収益予想の上方修正と新たな成長要因、評価フレームワークの見直しが理由で、現在の株価から40%超の上昇余地があると分析している。The Blockが報道した。
ガウタム・チュガニ氏率いるアナリストチームは、コインベースをS&P500指数唯一の仮想通貨関連企業ながら「最も理解されていない企業」と評価。米国仮想通貨取引の主導的地位、ビットコインETF発行体への保管サービス提供、イーサリアム最速成長のレイヤー2「Base」の運営などを多角化事業として挙げた。
バーンスタインは2025年第1四半期決算を受けてモデルを更新し、特にデリバティブやステーキング、ステーブルコイン関連収益の力強い成長を反映。2025年売上高予想を95億ドル(うち非取引収入42億ドル)とし、2026年は127億ドル、2027年は141億ドルに上方修正した。
また、同社はドル建てステーブルコインUSDCから2つの方法で収益を獲得している。サークル社との間でUSDC準備金利息の残余収益50%を受け取る契約に加え、ユーザーに4.7〜6%の年利報酬を自社収益から支払うことでプラットフォーム上の資金保有を促進。この仕組みにより取引量と手数料収入が増加し、USDC保有量拡大と連動した収益成長が期待される。
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アナリストらは「コインベースに対する弱気論は的中していない」と指摘し、新規競合他社の参入にもかかわらず市場シェアが持続していると評価。ロビンフッドなど競合他社が手数料率をコインベース水準まで引き上げる中、従来の証券会社による仮想通貨サービス開始は数か月先で、包括的なサービス提供は困難との見方を示した。
2026年の1株利益を17.92ドル、2027年を20.38ドルと予測し、営業レバレッジによる収益性向上を見込む。510ドルの目標価格は2027年末の株価収益率25倍を前提としており、同業他社との評価水準に合致するとしているという。
同社株価は現在355.37ドルで取引されており、今年4月8日の底値から2倍以上上昇している。
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