ビットコイン、過熱なき上昇か オンチェーン分析が裏付ける
仮想通貨オンチェーン分析プラットフォームCryptoquantの登録アナリストAvocado_onchainは19日、ビットコイン( BTC )の現在の上昇が過熱することなく進行している点が「健全な強気相場の明確な兆候」だと分析した。
同氏によれば、今サイクルでビットコインが過去2回(2024年3月・2025年1月)の史上最高値を更新した際には、いずれもバイナンス取引所での市場買い(成り行き注文)注文量と(無期限先物の)資金調達率の急激な上昇が見られ、その後は過熱による調整局面に入ったという。
注目すべきは、価格調整後に再び前回高値突破を目指す現在の反発が、過去2回とは異なるパターンを示している点だ。Avocado_onchainは「今回の反発は資金調達率の過熱なしに進行しており、バイナンスの市場買い注文量は実際に下降トレンドにある」と指摘。一部では市場のモメンタムが依然として弱いと解釈されるかもしれないが、同氏はこれをより健全な上昇の兆候と評価している。
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その理由として、過去2回の急速な過熱が長期的な調整局面を招いた点を挙げ、その間に投資家心理が大幅に弱まり多くが市場から退出したと分析。調整により市場が軽量化した後にビットコインは最終的に新高値を更新したが、今回は反発後も資金調達率と市場買い注文量が市場の軽量さと慎重姿勢を示唆していると述べている。
同様の見解は、プライベートウェルスマネージャーのSwissblockも20日に示した。同社はビットコインファンダメンタルインデックス(BFI)を用いた分析で「ビットコインが史上最高値突破に苦戦する中、ダブルトップ形成の可能性について多くの憶測があるが、BFIは異なる状況を示している」と指摘。もし真のダブルトップであればBFIは下落するはずだが、2〜3月の調整局面でさえBFIは中立ゾーンを維持し、弱気領域には一度も落ち込まなかったと述べている。
Swissblockの分析では「弱気ダイバージェンス(価格が高値を更新する一方でテクニカル指標が弱さを示す乖離現象)の兆候がない」点が強調されている。
同社の提供するグラフ(上図)によれば、BFIは2月から3月にかけての下落圧力にもかかわらず安定を保ち、オンチェーンの強さは損なわれていない。Avocado_onchainも指摘するように、短期的なボラティリティは存在するものの2023年以降の市場買い注文量は着実な上昇トレンドを示しており、これは買い意欲が上昇余地に好影響を与え続けていることを示唆しているという。
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