暗号資産(仮想通貨)カルダノ(ADA)は20日、次期アップグレード「Dijkstra(ダイクストラ)」で搭載される新しいコンセンサス技術Leios(レイオス)を紹介する記事を発表した。
レイオスは慎重に導入される見込みで、少なくとも2回のパラメータ更新を経て段階的に拡大していくとしている。ダイクストラでの導入は展開の開始点であり、最初からフル稼働となるわけではない。
現在のコンセンサスプロトコルであるPraos(プラオス)における上限は4.5 TxkB/s(トランザクション・キロバイト/秒)だが、この約3〜5倍から開始し、その後のパラメータ更新で10〜15倍程度まで引き上げることを目指す。それ以降の拡大については、需要やコミュニティのニーズなどに基づいて進められる。
9月の発表では、ダイクストラの実行時期は2026年12月5日〜2027年1月4日(中程度の可能性)、あるいは2027年2月24日〜3月26日(高い可能性)としていた。
レイオスは従来の、チェーンの順序を決める役割を持つランキングブロックを維持しつつ、取引が多いときだけ追加の「エンドーサーブロック」を使用する。このエンドーサーブロックは取引本体ではなく、取引のリストを持ち、ノードはそのリストを参照してまだ保管していない取引だけを取得する仕組みだ。
レイオスはネットワークへの負荷が軽い時はエンドーサーブロックを出さないため、運用コストはプラオスとほぼ同水準になるとされる。
エンドーサーブロックは、各エポックで選ばれた投票委員会による承認を受ける。委員はBLS鍵(暗号鍵の一種)で署名し、アクティブステークの75%以上の票が集まると、署名を集約した証明書が作られる。後続のブロックがこの証明書を含めることで、取引が台帳に記録されることになる。
ランキングブロックに直接入る取引は現在と同じ速さで処理される見込みだ。エンドーサーブロック経由の取引は、おおむね45〜60秒で台帳に入る。メモプール(ブロックに入る前の取引の待機場所)も拡大されるため、混雑時には受付拒否が減り、取引の送信からブロックへの取り込みまでの総時間が短くなる可能性がある。
展開は五つの段階で進む。まずカルダノの憲法(ガバナンスルール)を更新して新パラメータのガードレール(安全な変更範囲)を定め、次にダイクストラのアップグレードを実施。その後、ステークプール運営者(SPO)がBLS鍵を登録し、メインネットで負荷試験を行い、最後に少なくとも2回のパラメータ更新で容量を引き上げることになる。
SPOはVRF鍵やKES鍵に加えてBLS鍵を生成し、更新した登録証明書を提出するなどの準備が必要だ。レイオスが稼働するには現時点の見積もりで委任ステークの約90〜95%の登録が必要とされるが、正確な条件は確定していない。
ダイクストラでは、レイオスの他に、1つの取引の中に別の取引を入れられる機能(CIP-118)、ADAをアカウントアドレスに直接送れるようにする機能、スマートコントラクト言語Plutusの新バージョン、ADA保有者がステーキング報酬をいつでも好きなタイミングで引き出せる機能なども実装される見込みだ。
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