リップル社の共同創設者で億万長者のクリス・ラーセン氏は、米国の中間選挙で、議員候補者やスーパーPACにこれまで少なくとも2,250万ドル(約36億円)を寄付しており、さらに投じる意向だ。暗号資産(仮想通貨)やAI(人工知能)なども主な関心分野としている。ブルームバーグが9日に報じた。
ラーセン氏は、仮想通貨に友好的な候補者を支援するスーパーPAC(政治活動委員会)「フェアシェイク」の方針へ反発したことを明かしている。フェアシェイクが民主党のシェロッド・ブラウン上院候補の落選に3,000万ドル(約47億円)を投じるとしたことに対抗し、ラーセン氏はブラウン陣営へ400万ドル(約6億円)を拠出した。
ラーセン氏は、ブラウン氏と何度も対話を重ねてきたが、同氏は仮想通貨に反対する立場を取っているわけではないと指摘。エリザベス・ウォーレン議員のようなリベラル派とは異なっており、彼を落選させようとすることは「大きな間違い」だと述べた。
ブラウン氏は約18年間議員を務めていたが、2024年の選挙で仮想通貨肯定派のバーニー・モレノ氏(共和党)に接戦で敗れた。この際にもフェアシェイクはブラウン氏落選のために資金を拠出していた。
ブラウン氏は以前の議員在職中に仮想通貨はマネーロンダリングの温床になりかねないと警告し規制強化を推進しており、このことからフェアシェイクの標的になったと見られる。
Signals 330の報道によると、ブラウン氏の選挙対策本部長は4月、ブラウン氏が仮想通貨に対して「柔軟(オープンマインド)」な姿勢を保つ意向だと表明していた。しかし、フェアシェイクがブラウン氏への攻撃計画を発表したことを受けて、これを撤回している。
リップル社自体はフェアシェイクに対して、今回の選挙サイクルで4,800万ドル(約76億円)、これまでの選挙の総額で9,300万ドル(147億円)を拠出している。コインベースやアンドリーセン・ホロウィッツと並び主要な資金提供者だ。
リップル社の広報担当者によると、ブラッド・ガーリングハウスCEOとラーセン氏は、フェアシェイクへの資金提供を継続するかどうかを検討しているところだという。最終決定はガーリングハウス氏が下すとされる。
なお、ラーセン氏はAIに対しては安全性を重視する立場を取っており、AI推進派団体「Leading the Future」に対抗するスーパーPAC「You Can Push Back」に450万ドル(約7億円)以上を拠出した。
フェアシェイクとその関連PACは、11月に予定される下院選で現職32人(共和党19人・民主党13人)を支援すると発表したところだ。仮想通貨支持の議員グループを次期議会でも維持する狙いで、与野党を問わず仮想通貨推進派の候補を支援する方針だ。CNBCが5日に報じた。
うち6人に少なくとも計600万ドル(約9.5億円)を投じる。9月初めの手元資金は関連2団体を含め約1億2,040万ドル(約191億円)で、今サイクル前半には予備選などに7,100万ドル(約112億円)を投じ、57件中53件で勝利した。
背景の一つには、仮想通貨業界で待望される「クラリティー法案」が上院で前進できなかったことがある。32人は全員、2025年7月の下院通過時に法案に賛成していた。


