米商品先物取引委員会(CFTC)は9日、予測市場のイベント契約に関わる規則2件を公表した。1件はスワップの定義からカジノ型ギャンブル(賭博)商品を除外する暫定最終規則、もう1件はイベント契約を含める規則案だ。州との間で規制権限を明確化する動きとみられる。
1件目はカジノ型ギャンブル商品を「スワップ」の定義から除外するものだ。CFTCのマイケル・セリグ委員長は次のようにコメントしている。
米国の商品取引所法(CEA)で、スワップとは「財務的・経済的・商業的な帰結に紐づくイベントの発生・不発生・程度に依存する契約」と定義されている。たとえば、金利や通貨価値に連動する商品がスワップに該当する。
スワップである場合はCFTCに管轄権限があるため、この規則はカジノ型ギャンブル商品についてCFTCの管轄外とすることを確認する狙いがある。
これは暫定最終規則であり、連邦官報に掲載された時点で直ちに発効する仕組みだ。一般からの意見は官報掲載から30日以内に事後的に集める形をとる。なお、現時点でまだ官報への掲載は確認できない。
もう1本の規則案は、「スポーツや政治、文化、天候といった出来事に基づくイベント契約」を、スワップに含めるよう明確に定義するものだ。こうした契約が一般的にスワップとして認識されている金融商品であるとし、規制上の曖昧さを解消することを目指している。CFTCのセリグ委員長は次のように説明した。
今回の規則2件により、カジノ型ギャンブル商品はCFTC管轄外、イベント契約はCFTC管轄だと整理する格好だ。なお、2件目はまだ規則案の状態であり、連邦官報への掲載から30日以内に書面で意見を受け付ける。
現在、予測市場のスポーツ関連イベント契約を「違法のスポーツ賭博」とする米国の複数州と、当該契約は「スワップ」にあたり州は取り締まれないとするCFTCとの間で管轄権争いが起こっている。こうした状況を背景にして、CFTCから新たな動きがあったことになる。
一方、CNBCが8日に報じたところによるとナショナル・フットボール・リーグ(NFL)はニュージャージー州と予測市場カルシの訴訟で最高裁に意見書を提出。スポーツ関連契約は実質的に賭博であり、規制は州に委ねるべきだと訴えた。
NFLはCFTCの人手不足、キッカーの故意の失敗など操作されやすい契約や、負傷や審判関係のインサイダー情報の悪用などを懸念した。18歳から利用できる点も問題視し、21歳以上を求めた。
これに対して、カルシ側はCFTCの進める規則作りでNFLの懸念の多くに対処することが可能であり、CFTCにはスポーツ関連の契約市場を監督する能力もあると反論した。

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