米議会調査局(CRS)は9月30日、銀行が仮想通貨関連業務を行える範囲を分析した報告書「Crypto and Bank-Permissible Activities」を公表した。連邦銀行規制当局は、業務が「銀行業務(business of banking)」に関連するか、銀行の安全性・健全性にリスクを及ぼすかの2つの基準で可否を判断している。
CRSはこの2基準について「仮想通貨がいずれかを満たすかについては意見が分かれている」と指摘した。2017年以降、規制当局は政権が代わるたびに前任者の方針を覆してきた。CRSは、立法によってこうした頻繁な規制変更を抑え、より持続的な結果が得られる可能性があると指摘している。
一部の業務はすでに法律で手当てされている。2025年に成立したステーブルコイン規制法「ジーニアス法」は、銀行子会社によるステーブルコインの発行やカストディ(保管)を許容業務と位置づけた。
報告書は、仮想通貨市場構造法案(クラリティー法案)の下院案と上院案を比較した。下院案は、銀行がすでに認められた業務にデジタル資産やブロックチェーン技術を利用できると定める。また、一部の仮想通貨業務を金融持株会社(FHC)の許容業務に追加し、預金保険の対象となる銀行子会社ではなくノンバンク子会社に担わせる設計だ。
上院案は11分野の仮想通貨業務を列挙し、あらゆる銀行組織と信用組合に認める。デジタル資産の引受やディーリングも含まれる。CRSは、このうち一部は伝統的な金融市場で銀行に認められている業務を超えると分析した。銀行が現在引き受けられる証券は、政府発行債など一部に限られている。
CRSは議会の選択肢を3つ挙げた。どの業務を認めるかを引き続き規制当局に委ねる案、立法で個別業務を容認または禁止する案、両者を組み合わせる案だ。
立法は結果が持続しやすい一方、規制当局は監督上の専門性と非公開情報を持ち、個別業務のリスク判断に適しているとした。銀行の収益性や利用者の利便性が高まる可能性がある一方、安全性やシステミックリスク、預金保険を背景としたモラルハザードの懸念があると整理している。
クラリティー法案は9月15日、上院で審議入りに必要な討論終結動議が60票に届かず否決された。民主党の上院議員7人は協議を続ける意向を示している。


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