国際通貨基金(IMF)の理事会は1日、エルサルバドル向け拡大信用供与措置(EFF)の第2次・第3次審査を完了したと発表した。これにより1億196万SDR(約1億3,800万ドル、約218億円)が即時に拠出される。ビットコイン( BTC )の蓄積に関する基準は未達だったが、是正措置を条件に適用免除(ウェーバー)が認められた。
同国のEFFは2025年2月26日に承認された40ヶ月のプログラムで、融資枠は総額10億3,392万SDR(約14億ドル)。承認に先立ち、同国は2025年1月にビットコイン法を改正し、事業者による受け入れを任意とした。公的部門によるビットコインの蓄積を抑えることも、融資の条件に組み込まれていた。
IMFによると、今回の審査では一部のパフォーマンス・クライテリア(融資継続の前提となる数値基準)が満たされず、その中にビットコインの蓄積に関する項目が含まれていた。IMFは「強力な是正措置と改めて示されたコミットメント」を根拠に免除を承認した。文書化された寄付分を除き、追加の蓄積は想定していないという。
政府系ウォレット「Chivo」の過半数の所有権と経営権が民間事業者に移ったことも、進展として評価された。理事会議長を務めたダン・カッツ筆頭副専務理事は声明で「ビットコイン関連活動への国家の関与は解消されつつある」と述べた。Chivoに残る公的部門のエクスポージャーも完全に解消すべきだとし、公的部門が保有する仮想通貨の開示強化と、デジタル資産発行法の改正による事業者規制の整備を優先課題に挙げた。
経済は想定を上回って推移している。実質GDP成長率は2025年の3.9%から、2026年は4.5%に加速する見込み。治安の改善と投資家の信頼回復が成長を支えた。外貨準備と流動性の目標は余裕を持って達成され、外貨準備高は2026年に53億4,600万ドルまで積み上がる見込みだ。
課題も残る。IMFは、遅れていた年金制度改革と公務員制度改革を財政再建に向けて進めるよう求めた。カッツ氏は「合意した是正措置と遅れている改革を適時に実施することが、マクロ経済の安定とプログラムの信頼性を守る鍵になる」と指摘した。当局はスタッフレポート(審査報告書)の公表にも同意している。

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