米上院でクラリティー法案の審議入り採決が不成立となったことを受け、米仮想通貨業界団体スタンド・ウィズ・クリプトは16日(米時間15日)、失望を表明する声明を発表した。同団体は、仮想通貨のユーザーや開発者、有権者の間で議会の対応の遅れに対する不満が高まっていると訴えた。
クラリティー法案は、仮想通貨の規制権限を米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の間で整理し、米国でデジタル資産市場の包括的な規制枠組みを構築することを目的とした法案だ。
同団体のメイソン・ライナウ事務局長は声明で、今回の採決を「指導力の欠如」と批判し、6,700万人の米仮想通貨保有者が資産を安全に利用・開発・投資するための明確なルールを何年も待ち続けてきたと強調した。同氏はまた、対応が遅れるたびに米国の技術革新や雇用、投資が海外に流出していると訴えた。
同団体は、クラリティー法案を300万人規模の草の根支援者にとって最優先の政策課題と位置付け、今後も働きかけを続ける考えを示した。また、11月の中間選挙に向けて仮想通貨に前向きな下院議員候補への支持を表明し、各上院議員の投票行動をスコアカードに反映させている。
上院の手続き採決は賛成49票にとどまり、可決に必要な60票に届かず不成立となった。民主党側はトランプ家の仮想通貨事業を縛る倫理条項(倫理規定)の内容に懸念を示し、共和党側は採決直前に示された民主党の対抗案を拒否した。
上院で反対票を投じた50人の議員のうち、14人が11月の中間選挙で改選を迎える。民主党12人、共和党2人が対象で、このうち5人は既に引退を表明している。
ただし、仮想通貨政策が全ての有権者の投票基準になっているわけではなく、スタンド・ウィズ・クリプトの働きかけがそのまま選挙結果に直結するとは限らない。
スタンド・ウィズ・クリプトは今回の採決結果を踏まえ、中間選挙に備える方針だ。

