フィンテック企業のアルパカ(Alpaca)は8月31日、予測市場運営大手のカルシ(Kalshi)との提携を発表した。同社の証券・仮想通貨向けブローカレッジ基盤に、米商品先物取引委員会(CFTC)の規制対象であるイベント契約(予測市場)を統合する。
今回の提携は、アルパカの子会社アルパカ・デリバティブが先物取扱業者(FCM)として米国先物協会(NFA)に登録したことを受けたもの。株式やオプション、債券、仮想通貨を扱う同社のAPI基盤に、新たな資産クラスとして予測市場が加わる。
予測市場とは、選挙結果や経済指標など特定の出来事の結果を「はい」か「いいえ」で取引する仕組み。米国ではCFTCの規制対象デリバティブとして扱われ、カルシはその最大手として知られる。
アルパカは今回の提携で、口座の資金管理や取引明細の発行、口座管理などカストディ機能を担う。カルシは規制対象の取引市場と、契約成立後の清算業務を提供する。
カルシの事業開発担当バイスプレジデント、マックス・クロウリー氏は今回の提携を「大きな一歩」と評価した。アルパカが持つ既存のエコシステムを通じ、投資家が普段使う製品に予測市場を組み込めるとの見方を示した。
アルパカのブローカレッジ網には300以上の金融機関が参加し、口座数は1400万件に上るとCNBCが報じた。同社のAPIは月間8万3000人が利用しているとも伝えられている。
予測市場を巡っては、カルシの7月の取引高が400億ドルを超えたとされる。調査会社バーンスタインは、市場規模が2026年に2400億ドル、2030年には1兆ドルに達すると予測している。
提携で扱えるイベント契約の対象は、カルシが上場する市場と各国の規制環境によって左右される。アルパカ・デリバティブはFCMとしての登録を完了しているが、規制対象業務の開始時期は明らかにしていない。


