オンチェーンアナリストのアクセル・アドラー・ジュニア(Axel Adler Jr.)氏は26日、ビットコイン( BTC )の実現損益比率が90日移動平均ベースで中立水準の1を上回ったと分析した。
実現損益比率は、動いたコインの利益確定額と損失確定額の比率で、1超なら利益確定優勢、1未満なら損失確定優勢を示す。同氏によると、この基準を上回るのは7月末以来で、BTCが7万8,900ドル前後まで戻した局面と重なるという。
同氏はあわせて、含み損の規模を示す指標も直近10日間で急速に縮小したと指摘した。市場全体の財務ストレスは和らいだ形だが、指標は中立線をわずかに上回った段階にすぎない。同氏は、反発の確証はまだ弱いとの見方を示した。
90日移動平均で見た実現損益比率は7月31日に1を割り込み、26日連続で1を下回る状態が続いた。底となったのは8月16日の0.747で、当時のBTC価格は6万2,800ドルだった。
その後BTCの反発を受けて比率は急速に持ち直した。8月25日には0.977まで回復し、翌26日には1.003となり7月末以来初めて中立線を上回った。2022年から2023年の下落局面では比率が241日間にわたり1を下回り、最低0.368まで沈んだ経緯があり、今回の落ち込みは規模・期間ともに小さい。
含み損の規模を示す指標(Net Unrealized Loss)は、時価総額に対する含み損の割合を示す。6月30日にBTC価格5万8,500ドルの局面で局所的な高値となる25.21%を付けた後、8月16日時点でも18.57%と高止まりしていた。
この10日間でBTC価格が上昇したことに伴い、指標は7.35%まで低下した。8月16日の水準から60%の減少、6月末のピークからは約71%の低下となり、5月11日以来の低水準という。2022年11月には同指標が65.44%に達しており、当時と比べれば現在の水準は深刻な投げ売り局面には程遠い。
同氏はさらに、比率が1を上回る状態を維持しながら上昇を続けるかが次の判断材料になるとした。含み損の指標が再び拡大に転じれば、財務ストレスの再燃を示すシグナルになるという。


