仮想通貨取引所クラーケンの運営会社ペイワードは17日、米AI開発大手アンソロピックのサイバーセキュリティ計画「プロジェクト・グラスウィング」への参加を発表し、AIモデル「クロード・ミトス5」へのアクセスを得たことを明らかにした。
プロジェクト・グラスウィングは、選定された組織がソフトウェアの脆弱性発見に特化したAIモデルを利用できる制度で、クロード・ミトス5はその中核をなす、脆弱性の発見・修正に特化したモデルだ。
今回のアクセスは、米政府が重要インフラを運用・防衛する米国内の組織向けにクロード・ミトス5の提供を認めたことを受けたものだ。ペイワードは今後数週間で自社の全環境をスキャンし、発見した脆弱性を既存のセキュリティ体制に反映させる方針だ。
ペイワードは、常時稼働する取引システムや資産管理基盤を抱える仮想通貨業界が、電力網や決済システムと同様の攻撃対象になり得るとの見方を示した。共同最高経営責任者(CEO)のアルジュン・セティ氏は、「セキュリティは常に不公平なゲームだった。攻撃者は一つの欠陥を見つければ済むが、防御側は誰よりも先に、毎日すべてを見つけ出さなければならない」と述べた。
ペイワードは、オープンソースソフトウェアで脆弱性を発見した場合、関連プロジェクトの管理者に情報を共有し、業界全体のセキュリティ強化につなげる方針だ。
プロジェクト・グラスウィングは今年4月7日に始動した取り組みで、米ネット大手アマゾン・ウェブ・サービス、米IT大手アップル、米IT大手グーグル、米金融大手JPモルガン・チェースなどが参加している。ペイワードは、同計画に加わった仮想通貨業界の企業の一社となった。
アンソロピックは、クロード・ミトス5のより広範な組織への提供に向け、安全対策の整備を進めている。


