ブラックロック(BlackRock)でデジタル資産部門を率いるロバート・ミッチニック(Robert Mitchnick)氏は10日、ブルームバーグの番組に出演し、ビットコイン( BTC )を巡る投資家心理がここ1カ月ほどで目立たないながらも明確に転換していると述べた。
同氏によると、株式相場との連動性が薄れる動き自体は年初から続いていた。当初はAI関連株が上昇を続ける一方でビットコインは横ばいから下落気味に推移し、この乖離はむしろビットコインにとって不利に働いていたという。
潮目が変わったのは7月だ。AI関連株が急落する場面でビットコインは大きく値を保ち、「その相関の解消は健全だ」とミッチニック氏は述べた。同氏は、分散投資先として、あるいはポートフォリオの他の資産が抱えるテールリスクへの備えとしてビットコインを位置付ける投資家心理が背景にあると説明した。
実際の資金の動きも、需要の底堅さを裏付けている。米国のビットコイン現物ETFは直近1週間で4月中旬以来最大の流入を記録し、5営業日累計で約8億5,350万ドルに達した。このうちブラックロックの「iShares Bitcoin Trust(IBIT)」が約6億9,370万ドルと全体の8割超を占め、フィデリティの「FBTC」が約1億1,640万ドルで続いた。
この背景には、オフラインで資産を保管するコールドストレージ機器を狙ったハッキング事件で1億ドル超が流出したとされることを受け、自己管理から証券会社経由のETFへ資金を移す投資家が増えているとの見方もある。
ミッチニック氏は、ETF投資家について「一貫して、根本的な考えに基づく長期保有型の投資家層が中心だ」と述べ、ビットコインが過去に5度の強気・弱気サイクルを経験しながらも、その都度前回の高値を上回って終えてきたと説明した。


