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ビットコイン8万ドル割れ、ウィンターミュートは7.68万ドルを注視

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仮想通貨トレーディング企業ウィンターミュート(Wintermute)は2日、OTCデスクによる週次の市場レポートを公開した。ビットコイン( BTC )は同社が重要水準としてきた8万ドルを下回った。先週の相場を決めたのはFRB(米連邦準備制度理事会)の会合やPCE(個人消費支出)物価指数ではなく、バイナンスのハッキング被害だったと振り返っている。

OTC(店頭取引)は取引所を通さず当事者同士が直接売買する方式で、機関投資家が大口の注文を市場価格を大きく動かさずに執行する際に使われる。

バイナンスは10月29日、同社推計で約63億ドル相当の資産流出に見舞われた。出金を一時停止し、パートナーと協力して約30億ドルを凍結。損失は自社資金で補填すると表明した。ウィンターミュートによると、流出後はBNBとビットコインが急速に値を下げ、値動きの大きい銘柄ほど下落率が大きかった。

マクロ環境は底堅かった。7〜9月期の米GDPは年率3.4%増と市場予想を上回り、AI関連株の売りは小型株への資金移動にとどまった。ラッセル2000は1.30%高、ナスダックは1.97%安。インテルが弱い業績予想を受けて約29%下落し、アルファベットも大きく下げたことで、AI投資の採算への疑念が再燃した。

FRBは政策金利を3.75〜4.00%に据え置き、反対票2票はいずれも利上げを主張するものだった。週間の下落率は金が2.95%でビットコインの2.22%を上回っており、同社は仮想通貨の軟調の一部はマクロ要因によるものの、大半はバイナンスの件が招いたとみている。

流出後の清算額は15億ドルに達し、その約85%がロング(買い持ち)だった。主要銘柄の押し目買いがレバレッジをかけた無期限先物経由で入ったため、現物に十分な買いが入らず、高レバレッジのロングが再び一掃されたと同社は分析する。

売りの初動は主要銘柄に集中し、アルトコインの多くは過去の事件と比べて底堅く推移した。フローからは米国の個人投資家が下落局面で現物を買っていた様子がうかがえる。アジア時間に入ったBTCとイーサリアム( ETH )への買いは、欧州時間の取引開始とともにすぐ売られたという。

ハイパーリキッド( HYPE )は相対的に底堅く、その後回復した。ニューヨーク証券取引所の親会社インターコンチネンタル取引所(ICE)が、ハイパーリキッド基盤のHIP-3無期限先物を規制当局の承認を前提に米国のトレーダーへ提供するため、TradeXYZと正式契約を結んだと発表したことが支えとなった。ウィンターミュートは、この強さが続かなければ発表への一時的な反応以上の意味は持たないとしている。

同社は「8万ドルの水準を失った」と記し、バイナンスに伴う15億ドルの清算を経て市場はなお重いとの認識を示した。売りがバイナンス固有の要因によるものだったことから、当面は7.8万ドルを基準に据える。押し目買いが先物経由だったため、反発を支える新規資金の裏付けはないとした。この規模の清算はサイクル終盤に起きやすく、過去の例は参考になりにくいとも付け加えている。

同社は、次に維持すべき水準として約7.68万ドルにある50週移動平均線を挙げた。ウィンターミュートは、ビットコインが8万ドルを回復し、現物とETFからの買いを伴って定着すれば短期的な警戒姿勢を解くとした。50週移動平均を割り込んだ場合は、さらに慎重な姿勢に傾けるという。

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