ジーキャッシュ・オープン・デベロップメント・ラボ(ZODL)は28日、仮想通貨ジーキャッシュのネットワークアップグレード「アイアンウッド(Ironwood)」がメインネットのブロック高3,428,143で有効化されたと発表した。
今回の有効化にともない、既存の秘匿化プール「オーチャード」への新規資金の流入は停止された。プール内に残る資金は、境界に設けられた「ターンスタイル」という仕組みを経由しなければ新プール「アイアンウッド」へ移行できず、プールが実際に受け取った額を上回る資金は払い出せないようプロトコルレベルで上限が設けられている。
アイアンウッドは、シールデッドラボの研究者テイラー・ホーンビー氏が5月末に発見したオーチャードの脆弱性への対応として導入されたものだ。同氏は健全な開示手順に沿って問題を報告し、緊急のネットワークアップグレードを通じて修正が施されており、脆弱性が悪用された証拠や資金の増減が生じた証拠は確認されていないという。
オーチャードに資金を保有していたユーザーは、自身のウォレットを通じてアイアンウッドへ資金を移す必要がある。
ZODLが提供するウォレット「ゾドル」の最新版「Zodl 3.8.0」では、アイアンウッドへの対応が標準搭載され、新しいウォレットやアドレスを作成する必要はないという。
今回のアップグレードは、シールデッドラボやプロジェクト・タキオン、ヴァラー・グループ、ジーキャッシュ財団、ZODLなど複数の独立チームが連携して実現した。各ウォレット事業者や取引所、ノード運営者もこれに合わせて対応を進めてきたという。
ジーキャッシュでは、このタイミングと並行して公式フルノードソフトウェアの世代交代も進んでいた。従来のノードソフト「Zcashd」は7月18日にサポートを終了しており、新ソフトウェア「ゼブラ(Zebra)」への一本化は、オーチャードの脆弱性発覚以前から進められていた長期的な計画だった。
ZODLは、既存のオーチャード資金をアプリ内で手動移行できるとした上で、プライバシーに配慮した自動移行機能も近く提供し、ユーザーがより円滑に新プールへ移れる環境を整えていくとしている。