金融特化型のレイヤー1ブロックチェーン「インジェクティブ」は16日、有価証券の所有権記録を管理する移転代理業務の登録申請を米証券取引委員会(SEC)に提出したと発表した。
インジェクティブは、トークン化された有価証券やRWA(現実世界の資産をブロックチェーン上で表現したデジタル資産)の発行・流通インフラの構築を事業の核に据えるプロトコルだ。秒未満での決済処理を特徴とし、機関投資家向けの規制対応型ブロックチェーンとして欧米で注目を集めている。
移転代理人とは、有価証券の公式な所有権台帳を管理し、株式の売買が発生するたびに所有者情報を更新する専門機関のことだ。現在この業務はオフチェーンの機関が複数の仲介者間で調整しながら処理しており、決済の遅延やエラーが生じやすい構造になっている。
インジェクティブが目指すのは、この移転代理機能をオンチェーンで実行することだ。所有権記録をブロックチェーン上に置くことで、トークン自体が正式な所有権証明として機能し、仲介者を介した事後調整なしに秒単位での所有権移転が可能になるとしている。同社は誤記や紛争が生じる余地を減らせると説明した。
今回の申請と同日、インジェクティブはEU(欧州連合)の仮想通貨規制「MiCA(ミカ)」に対応したホワイトペーパーも公表した。EU加盟国での規制準拠型サービスの展開を可能にするもので、同社はこれをエコシステムへの信任の表れと位置づけた。
一連の発表はインジェクティブが主催する「インジェクティブ・サミット」の一環であり、今後も追加の発表が予定されていると同社は述べた。