米大手証券会社チャールズ・シュワブが大手デリバティブ取引所Cboeと協力し、S&P500指数の値動きに連動する二者択一型オプション契約を顧客に提供する方針であることが明らかになった。19日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が事情に詳しい関係者の話として報じた。
二者択一型オプション(バイナリーオプション)とは、指数の終値があらかじめ設定した目標価格を上回るか下回るかを予測し、的中すれば固定額を受け取り、外れれば全額失うという構造の金融契約だ。シュワブは数カ月以内に顧客向けの提供を開始するとしている。
予測市場プラットフォームのカルシやポリマーケットが提供する先物契約に対し、今回の契約はオプション契約という点で形式は異なる。ただし支払い構造は同様で、指数が目標価格を達成したかどうかによって全額支払いかゼロかが決まる。
シュワブはCboeの「プラスゾーン」と呼ばれる機能を活用した類似のオプション商品も同時に展開する。この機能は終値が目標価格に完全に一致しなくても、ほぼ正しい範囲に収まっていれば部分的な支払いを受け取れる仕組みで、完全な二択よりも柔軟な設計となっている。
シュワブとCboeはS&P500以外の指数やベンチマークに連動した契約の展開についても協議しているという。ただしシュワブは金融分野の検証可能な結果に限定する方針で、スポーツや娯楽イベントに連動した契約は対象外とする。
ロビンフッドやインタラクティブ・ブローカーズなどのライバル各社はすでに予測市場関連商品を取り扱っており、シュワブの参入は後発となる。
シュワブのリック・ウルスター最高経営責任者(CEO)は昨年12月、WSJとのインタビューでスポーツや娯楽に連動したイベント契約について「投資と投機の境界を曖昧にする」と批判し、予測市場は「現時点でリストの上位にない」と述べていた。
一方で同氏は同インタビューで、「証券会社として競争上の必要性になった場合、つまり株式取引と予測市場への同時アクセスを顧客が強く求めるようになった場合には、イベント契約の提供を検討する必要がある」とも語っていた。Cboeは予測市場での二者択一型契約への関心が高まったことを受け、数カ月前からバイナリーオプション契約の復活に向けた検討を進めている。


