イーロン・マスク氏のスペースXが1兆7,000億ドル超の評価額でナスダックに上場した日、大手仮想通貨デリバティブプラットフォーム「ハイパーリキッド」のHIP-3市場でSPCXの永久先物取引高が14億ドルに達し、同セッション全体の30%を占めたと、The Blockが報じた。
IPO前3週間のSPCX日次平均出来高は2,600万ドルだったが、上場当日に約54倍へ急拡大した。ハイパーリキッドが発行するトークン「HYPE」の価格も同日に約10%上昇した。
一方、バイビット・バイナンス・ビットゲットの3社は、スペースXのIPOに向けて計画していたトークン化株式の割当を中止し、顧客への返金を実施した。引受株式を十分に確保できなかったという。
HIP-3市場全体でも株式連動無期限先物の存在感が高まっている。6月前半の株式無期限先物合計出来高は188億ドル超に達し、原油とブレントの合計76億6,000万ドルの2倍以上を記録した。
2026年第1四半期に市場を主導していた商品先物から、株式先物への資金流入シフトが鮮明になった。
The Blockは、HIP-3市場が米国株式の時間外ヘッジ・投機の24時間対応会場として機能し始めており、中央集権型取引所から建玉と手数料収入を奪いつつあると指摘。また、スペースXのIPOのような大型案件が今後も定期的な触媒になるとの見方も示した。
株式連動無期限先物とは別の動きとして、バイナンスは6月1日に非米国ユーザー向けに7,000銘柄超の米国株・ETFへのアクセスを開始した。コインデスク・リサーチによると、サービス開始から9日間の日次出来高は約1億4,300万ドルで、トークン化現物市場のピーク日次出来高3,500〜4,000万ドルを大幅に上回った。
さらにバイナンスは6月10日、実株式を裏付けとしたトークン化レイヤー「bストックス」をBNBチェーン上でローンチし、保有者がDeFiで活用しながら配当を受け取れる仕組みを導入した。


