米下院歳入委員会は5日、仮想通貨の課税制度を包括的に見直す7本の討議草案を公開したと、仮想通貨ジャーナリストのエレノア・テレット氏などが報じた。6月9日に公聴会を開催し、各草案の内容を審議する予定だ。
7本の草案はステーブルコイン取引、採掘・ステーキング、仮想通貨レンディング、洗い売り(ウォッシュセール)ルール、慈善寄付、自主開示プログラムなど個別テーマごとに独立した法案として構成されている。
テレット氏によれば、同パッケージはミラー下院議員とホースフォード下院議員が共同提出した「デジタル資産パリティー法」と、昨年ルミス上院議員が提出した類似立法を複数の独立した草案に分解した形だという。
仮想通貨の課税整備をめぐっては、昨年末にもミラー氏とホースフォード氏が、ドル連動の規制済みステーブルコインによる200ドル未満の取引をキャピタルゲイン税の対象外とする草案を公開していた。今回の討議草案群はその流れを引き継ぐものだ。
仮想通貨業界団体デジタルチェンバーのコディ・カーボン最高経営責任者は声明で、「デジタル資産が受けるべき税制上の明確性と公正性を実現するため、立法者と協力する」と述べた。「来週火曜日の公聴会は、これらの草案を精緻化し、超党派の税制改正を前進させる好機だ」とも語っている。
一方、議会では仮想通貨市場全体の規制枠組みを定める「クラリティー法」の審議も並行して続いている。同法案は5月14日に上院銀行委員会を賛成15・反対9で通過したが、JPモルガンのアナリストは今週のリポートで年内成立を阻む障害が複数残存していると指摘した。
上院本会議での60票確保、下院との条文すり合わせ、大統領署名という3段階の手続きが積み残されており、夏季休会明け後は中間選挙対応で残された審議期間は約9週間とされる。
なお、ルミス上院議員は先週のブロックチェーン・アソシエーション主催のタウンホールで、クラリティー法が今年中に成立しなければ2030年まで審議が持ち越される可能性があると警告した。