ソラナの研究開発企業Anzaは5月11日、ソラナの新コンセンサスプロトコル「Alpenglow」がコミュニティテストクラスターで稼働を開始したと発表した。Anzaは同アップグレードを「ソラナ史上最大のコンセンサス変更」と位置付けており、メインネット移行に先立ちバリデーターインフラ上での検証段階に入った。
Anzaのリードエコノミスト、マックス・レズニック氏は米Decryptの取材で、ソースコードがAgaveマスター上で実用段階に達したことで、コミュニティのオペレーターによるテストが可能な段階に入ったと説明した。
Agaveマスターはソラナ・ラボが運営する従来バリデーターのフォークで、Alpenglowはこれまで最大45の内部ノードクラスターでテストされてきたが、今回の移行により外部運営者を交えた検証が可能となった。
レズニック氏は、既存コンセンサスプロトコル「towerBFT」とAlpenglowの切り替え移行はテストクラスター上で円滑に動作し、切り替え後のファイナリティ時間が約100分の1に短縮されたと述べた。
Alpenglowへの移行は2025年9月、ソラナ改善提案SIMD-0236の一環としてバリデーターの98%の賛成票を得て承認された。アップグレードはソラナ( SOL )の既存コンセンサスtowerBFTを再構成し、伝統的金融レールを支える中央集権インフラに近い速度を実現することを目的としている。
レズニック氏によると、アプリケーションの応答性が大幅に向上し、分散型取引所が現行の12.8秒のファイナリティウィンドウを待たずに入金処理を完了できるようになるという。
当初メインネット稼働は2026年第1四半期が想定されていたが、スケジュールは後ろ倒しとなった。レズニック氏はDecryptに対し、次のステップとしてAlpenglowが近くAgaveのリリースに正式に組み込まれ、その後テストネットで有効化される見通しを示した。
Agaveバリデーターおよびソラナのテストネットでのリリースが順調に進めば、メインネット稼働は2026年第3四半期末から第4四半期(10〜12月)初めとなる可能性があるとした。
ブロックチェーン分析企業Delphi Digitalは1月21日のレポートで、2026年をソラナ( SOL )の年と位置付け、Alpenglowを含む一連のアップグレードサイクルを「分散型ナスダック」実現の鍵と評価している。
Alpenglowはファイナリティを現行の約12.8秒から100〜150ミリ秒レベルまで短縮するほか、全バリデーターの20%が悪意を持ち、別の20%がオフラインとなる「20+20モデル」下でもファイナリティを維持する設計が含まれる。同レポートは独立バリデータークライアント『Firedancer』、専用ファイバー回線レイヤー『DoubleZero』、Jitoの『BAM』および『Harmonic』によるブロック生成再構築、決定論的実行レイヤー『Raiku』を併せて挙げている。
今後の注視点は、Agaveの正式リリースおよびテストネットでの有効化スケジュール、towerBFTとAlpenglow間の切り替え検証の継続的な安定性、第3四半期末から第4四半期初めとされたメインネット稼働目標の維持の3点となる。


