国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
今週の週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円相場は、確りとした推移となり、17日正午時点で、1190万円周辺で推移している。
週初はトランプ米大統領がイランとの対話に前向きな姿勢を示したことや、同国が核開発の一時停止を提案したとの報道を受け、地政学リスクの後退期待から買いが優勢となり、相場は1190万円台まで水準を切り上げた。
その後も米PPIの下振れや協議再開観測が支援材料となり上値を試したが、3月高値近辺では戻り売りに押され失速。中盤は中東情勢の様子見ムードが広がる中で伸び悩んだ。
週後半にかけては、ドルの反動高が重石となり、一時1170万円近辺まで下落するも、イスラエルとレバノンの停戦合意やトランプ氏の協議再開示唆を受けて再び買いが入り、相場は1200万円周辺まで上昇した。
目先も引き続き、米国とイランの和平交渉を巡る動向が注目される。
先週末の協議は物別れに終わったものの、今週に入り再開を示唆する材料が複数確認されている。トランプ米大統領は16日、今週中の協議再開の可能性に言及しており、またイスラエルとレバノンの停戦合意も、地域全体の緊張緩和に向けた環境整備として意識されよう。
第2ラウンドの日程設定や、イランの核開発停止期間を巡る合意の有無が、リスク選好・回避の分岐点となる公算が大きい。進展が確認されればリスクオン地合いの回復を通じてBTCの上値余地が広がる一方、再び協議が停滞する場合には、リスクオフ圧力が強まりやすいとみられる。
他方、21日に予定されている次期FRB議長候補ウォーシュ氏の議会証言も重要なイベントとなりそうだ。同氏は利下げ支持のスタンスを示している一方、量的緩和には慎重な姿勢もみせており、「トランプ氏の指名であることからハト派である」との市場の見込みと乖離が意識されやすい。
仮に発言が想定比でタカ派的に受け止められれば、金利上昇やドル高を通じてBTCの上値を抑える要因となろう。一方で、ハト派寄りの姿勢が改めて確認されれば、金融緩和期待の高まりが支援材料となる可能性がある。
以上に鑑みて、来週は「中東情勢の改善期待」と「米金融政策を巡る不確実性」という二つの軸の中で、BTCは方向感を探る展開になるとみている。目先は中東情勢を睨み様子見が基本シナリオとなりそうだ。
ただし、中東情勢で実質的な進展が確認され、加えてウォーシュ氏の発言がハト派的に傾く場合、3月高値1212万8924円の上抜けを試す展開も視野に入ろう。その場合は8万ドル水準(約1275万円)の回復が次のターゲットとして意識される可能性がある。
関連: ビットバンクプラス 公式サイト
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