オンチェーン分析プラットフォームのグラスノード(Glassnode)は28日、分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッド(Hyperliquid)のAPIおよびバリデータへの接続遅延(レイテンシ)を世界各地からリアルタイムで計測・表示するモニタリングマップを公開した。同社の公式X(旧Twitter)アカウントで発表され、ツールはすでに稼働中だ。
計測データによると、東京からのAPIレイテンシは約15.9ミリ秒(ms)を記録した。次いでソウルが約50.2ms、香港が約66.9ms、シンガポールが約136.1ms、米バージニア州が約163.5ms、オランダ・アムステルダムが約245.2msとなっており、東京とアムステルダムの差は約230msに達する。なお、計測値は5秒ごとに更新されるライブデータであり、発表時点の参考値だ。グラスノードは「距離はそのまま執行コストになる」と指摘した。
今回公開されたツール「ハイパーレイテンシ(Hyperlatency)」は、世界各地に配置されたプローブからハイパーリキッドの取引インフラへの接続遅延を継続的に計測するリサーチプロジェクトだ。計測対象はハイパーリキッドAPIへのWebSocket往復遅延、TCP/TLSの内訳、そして稼働中の全24バリデータへの直接TCP接続の3種類で、データは5秒ごとに更新される。
「ハイパーリキッドのバリデータは東京に集中しており、高頻度取引(HFT)企業やマーケットメーカー、自動売買戦略を運用する参加者にとってインフラへのレイテンシを把握することは重要だ」と同ツールは説明している。
なお、計測値はプローブ環境や回線条件による変動があり、あくまで方向性の目安として提供されるものだとしている。
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仮想通貨市場において、取引執行速度は約定の優先順位や約定品質に直結する重要な要素だ。特に高頻度取引やアルゴリズム取引を行う参加者にとって、数十ミリ秒単位の差が取引結果を左右することがある。
DeFiでは従来金融のような遅延均一化の仕組みが存在しないため、地理的な優位性がそのまま取引環境の差として現れる構造となっている。今回のデータは、インフラの所在地が取引環境に与える影響を改めて浮き彫りにした。
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