カナダ連邦政府は26日、政党・候補者・第三者選挙広告主への仮想通貨による政治献金を全面的に禁止する法案「ビル(Bill)C-25」を下院に提出した。 正式名称は「強くて自由な選挙法(Strong and Free Elections Act)」で、下院院内総務のスティーブン・マッキノン(Steven MacKinnon)が提案し、外国勢力による選挙介入を阻止することを目的としている。
同法案は仮想通貨をマネーオーダーやプリペイドカードと同様に「追跡困難な支払い手段」として分類し、連邦政治システム全体での受け入れを禁止する内容だ。 対象は政党、選挙区協会、候補者、並びに指導者選出・候補者指名活動を含むすべての政治団体に及ぶ。
違反した場合、受取側には30日以内に献金を返還・破棄・没収するよう求められ、罰則として献金額の最大2倍に加え、個人には2万5,000カナダドル(約288万円)、法人には10万カナダドル(約1,154万円)の制裁金が科される。
カナダが仮想通貨献金を初めて認めたのは2019年で、「非金銭的寄付(現物寄付に準ずるもの)」として扱われてきた。しかし2021年・2025年のいずれの連邦選挙においても、主要政党が仮想通貨献金を公式に受け付けた実績はなく、申告された事例もゼロだった。
カナダの選挙管理委員会長官ステファン・ペロー(Stéphane Perrault)は2024年に、仮想通貨の匿名性が寄付者の本人確認を困難にするとして全面禁止を勧告していた。 同日、英国もキア・スターマー首相が仮想通貨政治献金のモラトリアムを発表しており、選挙への仮想通貨介入リスクへの懸念は国際的に広がりをみせている。
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