米労働省が策定を進める、401k退職金口座への仮想通貨投資を解禁に向けた規則案について、ホワイトハウスの規制審査機関(OIRA)が24日に審査を完了した。
一部修正を求める条件付きの通過であり、労働省が修正を反映した上で数週間以内に規則案を正式公表する見通しだ。
OIRAは当該規則案を、年間2億ドル以上の経済的影響が見込まれる「経済的重要規制」に指定した。規則案が最終化されれば、年金プランの運営者が仮想通貨やプライベートエクイティを401kの投資対象として組み込めるようになる可能性がある。
法的な最終化期限は設けられておらず、確定時期は現時点で未定だ。
フィデリティ・インベストメンツによると、401kの平均残高は2025年第3四半期に過去最高の14万4,400ドル(前年比9%増)を記録した。市場全体の規模は約12兆5,000億ドルと試算されており、仮想通貨へ振り向けられる資金規模が今後の最大の注目点となる。
この規制進展の起点は、トランプ大統領が2025年8月に署名した大統領令だ。大統領令は労働省に対し、401kなどの確定拠出型年金への代替資産組み入れ促進を指示するとともに、SECや財務長官にも退職金口座でのデジタル資産活用策の検討を求めた。これを受け労働省が規則案の策定を進め、2026年1月にホワイトハウスへ提出していた。
SECのポール・アトキンス委員長は今年1月29日、CNBCの番組「Squawk Box」に出演し、401kを通じた仮想通貨投資解禁について「今が適したタイミング」との認識を示し、退職者保護の仕組みを整えながら「非常に慎重に」解禁を進める方針も強調した。
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規則案はこれから正式公表・パブリックコメント募集という次の段階へ移行する。トランプ政権が推進する退職金制度改革の一環として規制整備は前進しており、最終的な規則の内容と仮想通貨へ流入する資金規模が市場の焦点となる。
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