仮想通貨調査会社K33は25日付のレポートで、ビットコイン( BTC )が6万ドルから7万5,000ドルのレンジで推移する横ばい相場が、市場底打ちのプロセスへの移行を示唆している可能性があると指摘した。
K33リサーチ責任者のベトル・ルンデ氏は、ビットコインETFへの資金フローが2月下旬以降わずかながらプラスに転じたことを主要な根拠として挙げた。2025年10月の高値圏から続いてきた大規模な分配フェーズにおいて、価格下落とともに売却インセンティブが低下し、需要が安定し始めたと分析。同氏は現在の7万ドル前後の水準を「中長期投資家にとって魅力的な価格帯」と位置づけた。
長期保有者の動向にも変化が表れている。レポートによると、6カ月超保有のビットコイン供給量は2025年末に急減した後、再び増加に転じており、ビットコインが10万ドルを下回る現状では売却インセンティブが低下し、価格を現行レンジ内に下支えしていると分析した。
米投資銀行バーンスタインも前日24日付レポートで同様の構造を指摘しており、ビットコイン供給量の60%が1年超にわたり移動していない点を構造的な下支え要因として挙げている。
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一方、K33はマクロ環境の不確実性が上値を抑制していると指摘する。中東情勢の緊張と原油価格の上昇が金融市場全体のボラティリティを高め、米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢が近い将来の利下げ期待を後退させており、仮想通貨市場への新規資金流入を抑制していると分析している。
ルンデ氏は、売り圧力の後退・ETF資金フローの安定化・レンジ相場の継続という3要素が揃った現状を、過去の底打ちプロセスで繰り返されてきたパターンと重ね合わせた。バーンスタインも同調整局面を「センチメントの一時的なリセット」と位置づけており、年末15万ドルの価格目標を維持している。
今後の相場展開を占う焦点は、FRBの金融政策の方向転換と中東情勢の動向、そして機関投資家による本格的な資金流入再開の有無だ。K33はマクロ環境の不確実性が短期的な上値を当面抑制するとしつつも、構造的な売り圧力の後退が続く限り、現行レンジが下値支持として機能するとの見通しを示している。
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