米経済誌フォーチュンが23日に独占報道したところによると、予測市場大手カルシのCEOタレク・マンスール氏と、同業ポリマーケットのCEOシェーン・コプラン氏が、元カルシ社員2名が設立したベンチャーキャピタル「5c(c)キャピタル」に共同出資していることが判明した。
5c(c)キャピタルは、カルシ関連マーケットメーカーで2番目に採用されたトレーダーのアディ・ラジャプラバカラン氏と、カルシ元最高執行責任者ノア・ジングラー=スターニグ氏の2名が共同設立したベンチャーキャピタル。同ファンドは最大3,500万ドル(55億円)の調達を目指し、今後2年間で予測市場関連スタートアップ約20社へ投資する計画だ。マーケットメーカーや予測市場インデックス設計企業などが主な投資対象となる。
同VCへの出資者には、マーク・アンドリーセン氏(モネタ・ルーナ・ファンド経由)、フィンテック投資家リビット・キャピタルの創業者ミッキー・マルカ氏、仮想通貨VC・マルチコインキャピタルの元マネージングパートナー、カイル・サマニ氏など著名ベンチャー投資家が名を連ねる。ファンド名「5c(c)」は、予測市場を規制対象とする商品取引所法の条項番号に由来する。
5c(c)キャピタルの設立は、予測市場セクターへの資金流入が加速する時期と重なる。カルシは2026年3月、コートゥー・マネジメント主導で10億ドル超の資金調達を完了し、企業評価額は220億ドルと前回調達時(2025年12月、110億ドル)の約2倍に達した。2月の月間取引高は100億ドルを超え、半年前の12倍に拡大してきている。
ポリマーケットも同水準となる200億ドル規模の評価額での資金調達を目指しているとされる。
一方、法的リスクも高まっている。カリシは約20件の連邦訴訟を抱え、アリゾナ州司法長官は同社を「違法賭博運営」として刑事告発した。連邦議会でも超党派の上院議員が予測市場でのスポーツ賭博を禁止する法案を推進中だ。
マンスール氏はX上で「この法案は消費者保護ではなく独占保護が目的だ」と反論している。
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規制の不透明感が残る中でも、投資家の関心は衰えていない。5c(c)キャピタルは1カ月以内に最初のクローズを予定しており、予測市場インフラ整備に向けた専門資本の供給が本格化する局面を迎える。


