米投資銀行バーンスタインは16日、アナリストのゴータム・チュガニ氏主導のクライアント向けレポートで、仮想通貨ビットコインが「最も強靭な資本基盤」を形成しつつあると指摘した。
ビットコイン現物ETFと企業財務戦略による機関資金の流入が、投資家構造を個人投資家主導から長期保有主導へと転換させているとバーンスタインは分析する。
同行によると、ビットコインは直近1週間で約7%上昇し、イーサリアムも約16%高と、金・銀や主要株式指数を上回るパフォーマンスを記録した。現物BTCのETF残高は合計約920億ドルで、直近3週間の純流入額は約21億ドルに達し、年初来の純流出額を約4.6億ドルまで縮小した。
ビットコインETF商品は現在、ビットコイン総供給量の約6.1%を保有。また、ETF・企業財務・政府保有を合計した機関保有比率は供給量全体の約14%に達したとバーンスタインは試算している。
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また、バーンスタインがレポートで「ビットコインの最後の貸し手中央銀行」と表現したストラテジーの継続的な購入姿勢は、市場の下値を支える唯一無二の存在として機関投資家に意識されている。
長期保有比率の高まりは投機的売り圧力の低下を意味し、地政学リスク下でのビットコインの相対的な価格耐性を裏付けていると分析。
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バーンスタインは2025年12月のレポートで、ビットコインの4年サイクル論や金との競合懸念を「過去最も弱いビットコイン弱気論」と断じ、2026年末の価格目標を15万ドルに設定した経緯がある。
ストラテジーは2026年に入り66,231BTCを平均約8万5,000ドルで累計取得しており、3月15日付の8-K提出書類によって総保有数は76万1,068BTCに達したことが確認されている。ストラテジーはSTRC優先株(年率11.5%配当)のATM売却を通じて資金を調達しており、STRCの週次取引量は20億ドルを超えるまでに成長している。
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バーンスタインのチュガニ氏は「中東で物理的な紛争があって初めて、ビットコインがカウンターパーティリスクを持たない最も可搬性の高いデジタル資産であることが再認識される」と指摘。ビットウェイズのマット・ハウガンCIOも別途、ETFが仮想通貨価格の約50%下落局面でも純流出が約10億ドル未満にとどまった点を機関投資家の「ダイヤモンドハンド」の証左と評価し、長期価格目標として100万ドルを掲げている。
バーンスタインは2026年末の価格目標15万ドルを据え置きつつも、1年超にわたり移動のない仮想通貨が流通供給量の約60%を占める現状を踏まえ、長期保有者の存在がビットコイン市場の構造的な安定要因になりつつあると結論付けた。
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