ザ・ブロックなどが3月13日に報じたみずほ証券のリポートによると、サークルが発行するステーブルコインUSDCの2026年累計調整済み取引量が約2.2兆ドルに達し、テザーが発行するUSDTの約1.3兆ドルを上回った。
USDCが調整済み取引量でUSDTを超えるのは2019年以来初めてとなる。
みずほ証券が定義する「調整済み取引量」とは、中央集権型取引所(CEX)・分散型取引所(DEX)・その他に関連するアドレス、または30日間で1,000件・1,000万ドル以上の取引を行っていないアドレスによる送金を指すものだ。
みずほ証券はこれを「実際の人物や機関が資金を動かしたと見られる送金」と説明しており、企業間の決済やポリマーケットなどの予測市場、CEXとDeFiプロトコル間の送金がその例として挙げられている。USDCの調整済み取引量のシェアは64%となっており、2019〜2025年にUSDCが平均約30%にとどまっていた状況から大幅に逆転した。
みずほ証券はこのデータをもとに、サークル(ティッカー:CRCL)の目標株価を100ドルから120ドルへ引き上げた。ただし投資判断はニュートラルを維持している。
USDTはステーブルコインの時価総額では依然として首位にあり、USDTの時価総額は約1,840億ドル、USDCは約790億ドルとなっている。ただし、USDCの時価総額は前年比72%増と急拡大しており、現在30のブロックチェーンネットワーク上で流通している。
みずほ証券のアナリストは、ステーブルコインの長期的な覇権は時価総額だけでなく実経済での利用実績によって決まると指摘しており、この観点からUSDCの優位性を評価している。
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みずほ証券のアナリスト、ダン・ドレフ氏とアレクサンダー・ジェンキンス氏は、USDCの取引動向と予測市場やエージェント型コマース(AIエージェントが自律的に取引を行う商取引)への展開を目標株価引き上げの根拠として挙げた。一方、H.C.ウェインライトはニュートラル・目標株価85ドルを維持しており、USDCの時価総額の持続的な拡大とFRBの金利見通しの明確化を見極めたい姿勢を示している。
なお、スタンダードチャータード銀行はステーブルコイン市場全体の時価総額が2028年末までに2兆ドルに達すると予測しており、USDCが実取引における存在感をさらに高めるかが注目されるポイントとなる。
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