東京大学大学院工学系研究科ブロックチェーンイノベーション寄付講座は27日、2026年度より「ブロックチェーン応用実践プログラム」を新設すると発表した。
2年間にわたり実施してきた無料公開講座に加え、文献調査・発表・議論を中心とした実践・専門特化型の教育課程を立ち上げる。
同講座は「社会実装」「研究開発」「人材開発・育成」の3つを活動の柱に掲げており、ブロックチェーン企業の創出や政策提言、計算機科学・暗号学・経済学などの分野横断的な研究、起業家人材の輩出に取り組んでいる。今回の応用実践プログラムは、こうした活動基盤の上に設計された教育課程となる。
新プログラムでは、金融や暗号、現代美術、プロダクト設計など分野ごとに設計されたスタディグループを設置。受講者は各分野の構造や本質を理解しながら、ブロックチェーンとの関係性を多角的に探る。
さらに、グループを横断したチーム編成によるプロジェクト創出も行い、優秀チームには9月以降の起業家支援プログラムへの参加機会が提供される予定。起業を前提としない参加も可能とのこと。
設計には8つのプラットフォーマーが参画しており、特定のチェーンやエコシステムに依存しない中立的な立場から高度人材の育成を目指す。
以前のインタビューでは、同講座の特任研究員がブロックチェーンの学習コンテンツの大部分が英語で提供されている現状を課題として指摘。日本語で技術を体系的に学べる機会が不足しているとし、東大生に限らず社会人も対象とした無料公開講座の開設を目指していると語っていた。開講から2年を経て、受講生コミュニティ(Discord)は4,000人超の規模に成長している。
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従来の公開講座は、講義中心のインプット型学習を通じてブロックチェーン技術を基礎から体系的に学ぶ内容で、受講料は無料。
今回の応用実践プログラム新設により、初学者向けの公開講座と高度専門人材向けのプログラムという二層構造が整い、参加者の背景や目的に応じた学びの場を提供する形となる。


