中国人民銀行は2月6日、国家発展改革委員会、公安部、証券監督管理委員会、外貨管理局など計8つの政府機関と共同で、仮想通貨および現実世界資産(RWA)トークン化に関する規制強化を発表した。
仮想通貨とRWAトークン化に関連する投機活動が経済金融秩序を乱し、国民の財産安全を脅かしていると指摘している。
新たな通達では、ビットコインやイーサリアム、テザー(USDT)などの仮想通貨は法定通貨と同等の法的地位を持たず、市場で通貨として流通させるべきではないと改めて明記した。法定通貨と仮想通貨の交換、仮想通貨間の交換、中央カウンターパーティとしての仮想通貨売買、取引の情報仲介および価格決定サービス提供などは違法金融活動に該当し、厳格に禁止されると強調している。
人民元建てステーブルコインについても、より明確な立場を示した。法定通貨に連動するステーブルコインは流通使用において法定通貨の一部機能を代替的に果たしているとし、関連部門の法的承認なしに国内外の単位および個人が海外で人民元連動ステーブルコインを発行することを禁止した。
また、RWAトークン化を暗号技術および分散型台帳技術を用いて資産の所有権や収益権をトークンに転換し発行・取引する活動と定義し、特定の金融インフラで関連部門の承認を得た場合を除き国内での運営・運用を禁止している。
海外における中国関連主体の活動についても規制を強化した。通達では、関連部門の法的承認なしに国内主体およびその支配する海外主体が海外で仮想通貨を発行することを禁止。国内主体が国内資産の権益を基礎に海外でRWAトークン化業務を行う場合、「同一業務、同一リスク、同一ルール」の原則に基づき、国家発展改革委員会、証券監督管理委員会、外貨管理局などが厳格に監督すると定めた。
中国人民銀行は昨年11月28日にも、様々な当局に対して仮想通貨に関する違法な金融活動を取り締まるよう求める会議を開催していた。最近、様々な要因により仮想通貨の投機が再び活発化しており、リスクの防止と管理に新たな局面と課題をもたらしていると指摘していた。
また、ステーブルコインが顧客本人確認やマネーロンダリング対策の要件を効果的に満たすことができず、マネロンや資金調達詐欺、違法な海外への資金移動に利用されるリスクがあると警戒を呼びかけていた。
人民銀行の潘功勝総裁は昨年10月末、ステーブルコインを「世界的な金融安定への脅威」と呼び、海外で発行されているステーブルコインが一部の発展途上国の通貨主権を損なっていると主張した。
また、中国政府はアント・グループなどテクノロジー大手企業による香港でのステーブルコイン発行計画を止めたとも伝えられている。こうした動きの背景には、民間運営のステーブルコインが政府によるデジタル人民元(CBDC)と競合することへの懸念があると見られる。
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