ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズのトム・リー会長は27日、CNBCの番組に出演し、ビットコイン( BTC )が10月に経験した史上最大規模の清算イベントについて詳細を明かした。
同氏によると、10月10日の急落により約200万口座がゼロになり、多数のマーケットメーカーが廃業に追い込まれたという。
しかし、このような市場混乱にもかかわらず、リー氏は年末までにビットコインが10万ドル(約1500万円)を突破する可能性は「非常に高い」と楽観的な見方を示し、史上最高値の更新についても「可能性がある」と述べた。
ただし、この予測は同氏が2024年を通じて主張してきた年末25万ドル(約3750万円)という強気目標から大幅に後退したものとなる。リー氏が公の場でこの25万ドル予想を軟化させたのは今回が初めてとみられ、10月の市場崩壊が同氏の見通しにも影響を与えたことがうかがえる。
それでもリー氏が楽観的な見方を維持する理由として、ビットコインの独特な値動きパターンを挙げた。「ビットコインは毎年、わずか10日間でその年の値動きの大部分を生み出す」と同氏は指摘し、「年内最良の日々の一部はまだこれからだと考えている」と述べた。
2024年のデータでは、最も好調だった10取引日が合計52%のリターンをもたらした一方、残りの355日間は平均マイナス15%だったという。この極端な集中パターンが、リー氏の年末楽観論を支える根拠となっている。
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