Visa、ステーブルコイン決済の試験運用を開始 クリエイターやギグワーカー向け
Visaは12日、クリエイターやギグワーカー向けのステーブルコイン決済サービスの試験運用を開始したと発表した。
新サービス「Visa Direct」では、企業が法定通貨で支払いを行う一方、受取側はUSDCなどの米ドル連動型ステーブルコインで資金を受け取ることができる。従来の銀行送金と比べ、数分以内での入金が可能となり、国境を越えた決済の速度とアクセス性が大幅に向上する。
特に通貨変動が大きい市場や銀行インフラが限られた地域で活動するフリーランスやクリエイターにとって、安定した価値の保存手段と迅速な資金アクセスを提供するという。また、利用には本人確認(KYC)とマネーロンダリング対策(AML)の審査を満たす必要がある。
サービスは一部のパートナー企業から開始され、顧客需要の拡大と規制枠組みの整備に伴い、2026年後半に本格展開を予定している。
同社は9月の国際金融会議(SIBOS)で、企業がステーブルコインを使って支払いを事前入金できる試験プログラムを発表していた。9月のプログラムが企業側の資金調達方法の改善に焦点を当てていたのに対し、今回の試験運用では消費者が直接ステーブルコインで受け取れるようになる点が異なる。
Visaの「2025年クリエイターエコノミー報告書」によると、デジタルコンテンツクリエイターの57%が、デジタル決済手段を選ぶ最大の理由として「即時入金」を挙げている。
資金へのアクセス速度がクリエイターにとって最大の課題となっており、Visaは今回のステーブルコイン決済サービスをこの問題を解決する画期的な一歩と位置付けている。
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