EVM・非EVMアドレス統合で一層便利に、メタマスクがマルチチェーン本格対応へ
暗号資産(仮想通貨)ウォレット大手のメタマスク(MetaMask)は10月28日、マルチチェーンアカウント機能を発表した。
1つのアカウントで、EVMネットワークと非EVMネットワーク間でトークンの取引と資産管理など統合できるようになり、従来必要だった複数アカウントの作成が不要となる。
以前まではEVMチェーンと非EVMチェーンのアドレスは別々に管理されており、まとめて表示することはできなかった。
メタマスクによると、同社は当初イーサリアムチェーン専用のウォレットとしてスタートしたが、現在ではソラナやセイなど複数のネットワークに対応しており、今後さらに拡大する予定だという。追加ネットワークとして、ビットコイン、トロン、モナドチェーンのサポートも近日予定されている。
このマルチチェーンアカウント機能により、複数のネットワーク上の資産管理がシームレスかつ安全に行えるようになる。これまで必要だったチェーンごとのネットワーク切り替えが不要となり、「一つの拠点で複数のチェーンを管理できる」環境が実現されるとしている。
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この動きは、ウォレット業界の激しい競争を反映している。ソラナやビットコインエコシステムの急成長により、マルチチェーン対応ウォレットがシェアを拡大しつつある。
かつてイーサリアムで圧倒的だったメタマスクも、単一チェーンに固執すればユーザー離れは避けられない。今回のアップデートは、多様化するWeb3エコシステムにおける入口としての地位を守るための戦略的な動きだ。
なお、今回のマルチチェーン対応と並行して、メタマスクの独自トークン発行への期待も高まっている。メタマスクの開発元コンセンシスの共同創設者ジョー・ルービン(Joseph Lubin)氏は、MASKトークンの発行が「予想より早く実現する可能性がある」と示唆した。
マルチチェーン対応による広範なユーザーベースの確立は、トークンエコノミクスの基盤づくりに寄与すると見られている。
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