ビットコイン反発で11万ドル台回復、ビットフィネックスのアナリストは4Qの強気予測を堅持
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン( BTC )は前日比+0.81%の1BTC=110,130ドルに。
ここ最近、仮想通貨市場が軟調な展開を見せている背景には、マクロ経済指標への警戒感が高まっていることがある。
米雇用統計やインフレ指標、FRB(米連邦準備制度理事会)の金利決定など、主要経済データが相次いで発表される重要な時期を迎える中、最近の反発相場の持続性が試される局面となっているためだ。
また、8月下旬にかけてのビットコイン急落局面では、単一のクジラ(大口投資家)による大規模なビットコイン売却が下落を主導したとの指摘もある。
市場の注目を集めたのは、ビットコイン売却で得た資金の大部分をイーサリアムに振り向け、ステーキングを開始したことだ。売却されたビットコインには5年以上も動かされていなかった長期保有分が含まれており、単純な利益確定売りではなく、長期投資戦略の根本的な転換を示している可能性があるとの見方が強まっている。
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大手取引所ビットフィネックスの最新 レポート では、アルトコインの時価総額が9月に底を打った後、第4四半期に再び急上昇する可能性があると分析した。
同社によると、機関投資家による仮想通貨への投資需要は、価格下落局面でも依然として底堅く推移している。9月初旬にアルトコインがビットコインをアウトパフォームする傾向が継続すれば、極めて強気な第4四半期を迎える可能性もあるとしている。
アルトコイン市場の動きは単純な価格上昇ではなく、資金循環を示しているのが特徴だ。ETFへの季節的な資金流入抑制と投機筋の過剰投資の一掃により、9月が循環的な底値となった後、構造的要因が再び現れ第4四半期の回復期を迎えるとの見通しを示している。
ビットコインの市場構造回復力を示す重要なオンチェーン指標として、コインベース・プレミアムギャップが現在+11.6と高い水準を維持している。
この指標は、米国の取引所コインベースとバイナンスなどのグローバル取引所間のビットコイン価格差を測定するもので、プラスのギャップはコインベースでの取引価格が高いことを意味している。イーサリアム(ETH)
したがって、プラスのプレミアムは、多くの場合、米国の機関投資家による購入需要の高まりを示唆している。歴史的には、機関投資家による買い増しが価格発見を促すため、プレミアムがプラスの持続的な期間が主要な強気局面に先行する傾向がある。
分析によると、現在のビットコイン市場は強力な機関投資家の支持と長期的なバリュエーションの底値による着実な上昇により、10万ドルを突破して推移している。アナリストは「これら2つの指標は建設的な状況を示している」と結論付けており、調整局面は弱気の兆候ではなく、力強い構造的な上昇トレンドの中での押し目買いの機会であるとの見方を示している。
一方で、すべてのアナリストが楽観的というわけではない。一部の専門家は、ビットコインが重要なサポートラインである10万5000ドルを下回れば、9万ドル水準まで下落する可能性があると警告している。テクニカル分析上の重要な節目を割り込んだ場合の下値リスクは依然として存在している状況だ。
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